第131話巫女たちの疑問と解決策?

薬師如来の薬壺を阿修羅から受け取った春奈は、完全に緊張、硬直状態になってしまった。

「う・・・恐れ多いなんてもんじゃない・・・」

「こんな私に、こんなすごいものを・・・」


また、他の巫女もあっけに取られて、阿修羅、地蔵、春奈を見ている。


阿修羅が春奈に笑いかけた。

「春奈さん、小さな薬壺なんだけれど、小ささには意識はいらないよ」

阿修羅の言葉で、地蔵がまた笑う。

「はい、全く大きさには関係がありません、なくなれば自動的に補充をするとの、薬師如来様のお考えですので」


「はい・・・」

春奈は、ますます恐れ入ってしまう。


阿修羅が話を元に戻した。

「とにかく認識して欲しいと思うのは、現段階で蠅の悪神、蚊の悪神、ベリアルの動きは、全て我々の監視下にある」

「光君を含めて、君たちに願うのは、動きが発生した時点での迅速な対処」

「蔓延の被害を防ぐには、初期段階の駆除が大切」


その阿修羅の言葉に、地蔵が頷き、阿修羅に目で合図。

そして途端に眩い光とともに、阿修羅と地蔵の姿が、消えた。


巫女たちが、ようやく目を開くと、光がいつもの通り、ボンヤリとしてソファーに座っている。

ボンヤリとして、少々眠そうな顔になっている。


春奈は、すっと光の隣に座った。

そして、そのまま他の巫女を制するように、光と腕を組んでしまった。

光は、顔を赤くしている。


春奈は、光に声をかけた。

「光君、お疲れ様、でも阿修羅様と地蔵様のお話で、たいていのことはわかった、薬師如来様からも薬壺をいただきました」


光も、少々疲れているようではあるけれど、頷く。

「そうだね、僕も聞いていたし、薬師様のお薬も本当にありがたい」


ソフィーが、反対側から光の腕を組んだ。

「さっき、阿修羅が語ったのは、蠅の神、蚊の神、ベリアルにしろ、全て監視下にあるということ」

「その意味において、光君と私たちが、動けるような連絡が入るのだと思う」

ソフィーの目の色が深くなった。

そして、まず光の顔、そして巫女全員の顔を見た。

「もしかすると、日本各地、必要に応じてなのかもしれない」

「あるいは、私たちの前に誘導されるのかもしれない」


由香利が、ソフィーに質問をした。

「でも、ソフィー、日本各地って言われても、移動はすぐに出来ないよ」

「どうやって駆除するの?」

その由香利の疑問は、他の巫女も同様らしい、全員が首を傾げている。


すると、光がクスッと笑う。

そして、その目を輝かせる。

「あのさ、今さら何を言っているの?忘れちゃったの?」


ソフィーも笑っている。

「あのさ、富士山麓の闘いの時と同じだよ」

「光君は、鳥神カルラの背中に乗って、私たちは地蔵様の宝珠に取り込まれて、一瞬で移動、行きも帰りも、一瞬だったでしょ?」


由紀も思い出したようだ。

「そうだったなあ、すっごい体験だった」


華奈は、興味津々な顔。

「そうなると、全国各地に行けるのかな、それも楽しみ」

華奈の言葉は、巫女全員の心を捉えたようだ。

全員の目が輝いている。

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