第121話ミカエルのあっせん?光と春奈の仲直り

光が、大聖堂天井に浮かぶ天使に声をかけた。

ただ、いかにも面倒そうな声。

「ねえ、ミカエルのおっさん、浮かんでないで降りてきて」

「お腹が痛くて、顔を上に上げるだけも大変なんだ」


しかし、ミカエルは、すぐには降りてこない。

「私は浮かんでいても問題はないのです」

「それに、お腹が痛いのは、光君がいけないのでは?」

少し間を持たせている。


光は、その言葉には、少し黙った。


その黙った光に、ミカエルが追い打ちをかける。

「とにかく、春奈さんを光君の隣に」

「面倒なのは、こっちの方です」

「報告はそれからです」


光は、やれやれという感じ。

後ろを振り向いて春奈の顔を見る。

春奈にも、天使ミカエルの言葉を聞いていたらしい。

複雑な表情をしている。

なかなか、一歩が踏み出せない。

やはり、ソフィー、ルシェールに「言い過ぎ」と責められ、光にも「他人行儀」な態度をされたことが、尾を引いている。


すると光は、動いた。

うつむき加減の顔で春奈の前に立った・

そして

「春奈さん、僕の隣にお願い」


春奈は

「うん」

と言うけれど、顔は晴れない。

そして

「ミカエルが言ったから?」

ついつい、また文句気味。


しかし、光は首を横に振る。

「違うさ、僕が春奈さんに来てもらいたい」

ついでに春奈の手を握ってしまう。


春奈は、途端に顔が真っ赤。

それでも文句を言う。

「ふん、薄情者の他人行儀者のくせに」

光は、そんな春奈に反発。

「最初にいじめてきたのは、春奈さん、他人行儀はしていないし、薄情じゃない」

春奈は、その光にまた文句。

「じゃあ何?さっきの冷たい態度、先生って言い方も気に入らない」

光は、また抗弁。

「だって、お腹が痛かったし、学園だもの、学園内で先生って言うのが当たり前」

そんなやり取りが続くけれど、途中で二人は、文句を言うのが面倒になってきたらしい。


「とにかくミカエルのおっさんが待っているしさ」

春奈

「そうだね、何を言ってくるのかなあ」

と、言いながら光の腕を組んでしまった。


それを見たミカエルは、ふふっと笑う。


華奈はキョトンとなった。

「・・・仲良くなっちゃった・・・」

ルシェールは、ブゼンとした顔。

「春奈さんを、追い出しにくくなった」

ソフィーは落胆。

「さすが、前世からの因縁深い二人、喧嘩してもすぐに戻る、これでは入り込むスキがない」


他の巫女は同様に複雑、ため息をついている。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます