第53話カリフォルニア料理と築地の不穏

ルシェールからの連絡もあり、由紀、華奈、春奈は、まっすぐ帰宅。

光は、キャサリン、サラ、春麗とソフィーの車に乗り、築地に夕食の材料の買い出しに出かけることになった。


車中で、光がキャサリンに質問をする。

「ねえ、キャサリン、カリフォルニア料理って、具体的にはどんな感じなの?」

キャサリンの答えも、早い。

「はい、さまざまな国や地域の文化がフュージョンされて誕生したカリフォルニア料理です」

「おいしい食材には極力手をかけず素材の持ち味を最大限に引き出し、イタリアンやフレンチの技法を活かすのがカリフォルニア料理の原点です」


光の次にソフィーがキャサリンに質問をする。

「とりあえず、今日の素材としては、何を使うの?」


キャサリンの答えは、ここでも早い。

「はい、マグロとアボガド、野菜、スモークサーモン、チーズ」

「後はお肉を仔羊にしようかなと、他にも魚介類を少し多めに」


車内で、そんな話をしていると、光のスマホに由香利からのコールが入った。


光がスマホを手に取ると

由香利

「築地は、今のところは平穏、いつも通りだけれど」

「少々気になることがあるの」

と、声が低い。


光が

「気になることとは?」

と聞き返すと

由香利

「特に外国人観光客が多く感じる」

「それもね、普通の外国人観光客ではなくてね」

由香利の言葉が、そこまで進んだ段階で、キャサリン、サラ、春麗の目が光りだした。


光の目も、輝き出した。

そして

「ねえ、もしかすると筋骨隆々系?観光客らしくない感じかな」

「大きな旅行カバンを持っていないでしょ」

と由香利に聞くと

由香利

「はい、その通り、なんか変な目つきだよ」

由香利の声がまた、低くなる。


ソフィーが突然、口を開いた。

そして光に少し厳し目の顔で

「ねえ、光君、車内通話にするよ、恋愛話じゃないんだから」

と、声をかけると、光も「うん」と厳し目の顔で、スマホをバッグにしまっている。


すると、車内のスピーカーから、由香利の声が聞こえてきた。

「それでね、キャサリン、もしかして筋骨隆々系って、元グリーンベレー系なの?」

キャサリンも、即座に反応。

「はい、私が透視したところでは、中東にいて反米派の殺戮を中心にした活動をしていたようです」

「統率しているのは、元グリーンベレーの幹部」


その話にサラも反応した。

「もしかすると・・・遠く素性をたどれば、山の老人という暗殺教団の子孫かもしれません」

「人間が密集する場所での、特定の人間を暗殺するのは、彼らの得意技」


春麗も、目を光らせて反応。

「おそらく、ジャケットの下に拳銃もある、毒付きナイフもある」

「他には、毒ガスの粉末を仕込んだジャケットを着ている人もいるなあ」

「格闘とか剣術は・・・オリンピッククラスだよ」


由香利の声が車内スピーカーから聞こえてきた。

「そうなると、結界をキツく張るよ」

「カタギの人に迷惑はかけられない」

由香利の声が、ますます低くなった。


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