第18話光の家で巫女会議?

音楽部の夏のコンサートの演目は、光の提案で、「ベートーヴェンの第九交響曲合唱」に決定した。

また、冬にはもう一度コンサートを開き「マーラーの復活」も、音楽部と合唱部の話し合いの中で、校長と交渉すると決定した。


音楽部の部員も合唱部の部員からは

「合唱も復活も一回やってみたかった」

「まずは合唱だね、ああ、うれしい!」

「憧れの曲を光君の指揮でなんて、最高」

「一生の記念になる」

「もう!早く楽譜を見て練習したい!」

・・・・・・

そんな声が次々に出て、光が「第九・合唱」を振るという情報、冬にもう一度コンサートを開いて「復活」を演奏したいという情報も、またたく間に学園内全体に広まった。


音楽部顧問の祥子が。校長に内線連絡を取ると、校長の方から、満面の笑みを浮かべて、音楽室に入ってきた。


光を見るなり

「いやーーー光君!ありがとう」

「光君の第九なんて、みんな聞きたがるよ」

「それに冬にはマーラーの復活?」

「それもいいねえ、企画するよ!」

交渉どころではなかった。

情報が伝わった時点で、校長は即OK状態になっている。


光も、そんな校長にうれしそうに頭を下げる。

やはり、音楽のことになると、光の笑顔は本当に自然なものになる。


光は、再び音楽室にいる部員たちに向き直った。

そして

「えーっと、後はコンチェルトと第一曲目になるけれど、そうなるのも確定ではありません」

「それについては、第九との相性もあるので、少し調べてみます」

「なるべく、すんなりと第九に入っていきたいので」

と、意見を述べると、部員たちは頷いている。


さて、音楽部の夏のコンサートのメインと、思いがけなくも冬のメインまで決まってしまったので、音楽部の話し合いは、終了した。

後は、帰宅という予定になる。


光が

「じゃあ、華奈ちゃん、帰ろう」

と声をかけると、華奈はスッと光の横に立つ。

しかし、それから、光と華奈の足が進まない。


何しろ、途端にキャサリン、サラ、春麗に囲まれてしまった。

キャサリンが口を開いた。

「光様、ご自宅まで警護します」

サラも

「はい、同じくです」

春麗

「さあ、行きましょう」

華奈はムッとする顔になるし、由紀も顔をしかめた。


少し戸惑っていると、ソフィーと春奈が難しい顔で入ってきた。

ソフィーが光に

「ねえ、これから光君の家で、巫女さんたちの話し合いがあるの」

と声をかけると、

光は「え?」とキョトン顔。


春奈は

「うるさい!ごちゃごちゃ言わない!さっさと歩いて!」

と、せきたてる。


首を傾げる光のスマホが光った。

光がスマホを取ると、相手はルシェール。

「光君、早く帰ってきて!」

「シュークリームとエクレア作った」

光が思わずニッコリ

「うん!食べる!」

と電話を切ると、途端に由香利からコール

「ねえ!さっさと来てよ!もう家の中にいる!」

驚く光の足を、華奈が思いっきり蹴飛ばそうとする。

しかし、軽くかわされている。

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