その扉、重要につき

 更新期間が空くのは、社畜のせいだったりもするが、暇なときは小説を書く方を優先するので、何卒ご容赦願いたい。ご容赦されなくても構わないけど。


 最近は、異世界転移のチート物が好きな人に棍棒でボコボコに殴られそうな話を書いていた。「異世界でお花屋さん開いて皆から愛されて慕われるほのぼのライフしたいです」みたいな希望者に難癖付けて追い返す話である。意外と読まれているのは、考えることは皆一緒ということだろう。というか、5万文字で5,000PVって……。50万文字でようやく1万PVの小説もあるのに(うじうじ)


「異世界に行きたい人を追い返すだけの簡単なお仕事です」

https://kakuyomu.jp/works/1177354054888901210


 因みに私は異世界のトイレ事情がこちらより勝っているとは思えないので、ノーサンキューである。清潔な便座に尻を置きたいし、良い香りのする紙をペーパーホルダーから引き出したい。


 そういえばトイレも進化した。

 昔は木で出来た、片方を蝶番で止めただけ扉が圧倒的に多かった。鍵もスライド式。酷い時には親指と人差し指でつまみを操作する閂タイプもあった。

 しかし人間誰しもトイレには行くし、トイレのない建築物というのはあまり見ない。トイレを貸し出さないコンビニだって、従業員用のものは何処かにある。


 最近、病院でよく見るのは扉がカーブしたタイプである。

 普通はトイレというのは四角形をしていて、扉が内側または外側に開く。しかしこのタイプは扉の部分が半円状のカーブになっている。外から見ると、扉の部分がボコッと盛り上がっている。中に入って扉をスライドし、端にあるレバーで扉を止めると鍵が掛かる仕組みだ。


 初めて見た時は当惑した。

 つい数か月前までは何の変哲もない普通の扉だったのに、どうしてこういう形状になったのだろうか。不思議に思いながら中に入って、気が付いた。

 この扉は、利用者が中にいない場合は扉が開いているのである。中に入って扉を閉める時、利用者がするのは扉をスライドして鍵をかけるだけ。

 従来の開閉式だと、「開く」→「入る」→「閉じる」→「掛ける」と手順が多い。杖を使っている人や怪我をしている人には面倒なのだろう。凄いな、トイレの進化。


 そんなささやかな感動を覚えた数日後、別の病院に行ったらトイレの扉が物凄く長かった。二メートル五〇センチぐらいあった気がする。しかも扉の上部には金属製のネズミ返しみたいなものがあった。


 えーっと、あれかな……

 盗撮防止とかかな……?


 トイレの扉も色々大変である。

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