A bowl to win

あたしは生まれた時から、外の世界を知らない。


知っているのは、あたしがフレンズってことと、あなたの存在。


あなたとあたしは友達だった。


あたしはあなたのことが好き。


あなたの気持ちはわからないけど。


一緒に遊んだ日、面白かった。


仲間はあたし以外、フレンズじゃなかったから。


あなたとあたし、ずーっと友達だった。


一緒にお話もしたよね。


そうやって、長い間が経ったね。


今、あたしは思うんだ。


幸せなのはなんでだろう。


雨の降った肌寒い日なのに。


暖かい温もりがあたしを包み込む。


嬉しい、気持ちいい。


心の底から満たされる。


とてつもない、幸福。


あは...、あは...。


ゆっくりと、心が溶かされるように。


幸せがあたしを飲み込む。


全身の肉を揉みほぐされる。


お互いに合理的かつ、理想的な選択。


すこし、油のようなスベスベした物を

身体に塗られる。


オブラートに包み込まれたように。


あはぁ...、ああぁ...、んはぁ...。


あたしの身体を触って。


油まみれの身体でも。


やっぱり、好きなんだね。


いいや、あたしが好きなの。


だから、だからこそなんだ。


もう、わけがわからない。


どうなっちゃうのかな、あたし。


あたし、あなたと一緒に暮らしたかった。


あなたは、どうなの?


はぁ、はぁ、はぁ...。


怖い?怖くないよ。でも怖いかな。


わからないよ。


こんなの初めてだもん。


あなたは、どうなの?


あたしが、好き?


また、あたしをずっと見てる。


一緒に食べた、ごはん、おいしかったな。


また、食べたいな。


やっぱり、笑ってくれた。


好きなんだね。


なら、いいや。


最後に言わせてね。


うん、あたしもだいすき。






「ぶひぃ....」


























「おっ、これがジャパリパーク名物のカツ丼かぁ...!美味そうだな!いただきます!!」



  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る