第30話 仲間
早朝からロッジで動く影が
「行くか…」
カズである
「どこへ行くんですか、カズさん」
かばんが呼びかけた
「随分早起きだな、もっと寝ててもいいんだぜ」
「まさか、カズさん1人で行く気じゃないですよね」
「……サーバルは起きねー、ヒグマがあの怪我…もう嫌なんだよ、誰かが倒れるのを見んのは…」
「だからって1人で行く事はないんじゃないですか?僕たちがそんなに頼りないですか?」
「違う…だが…」
「ヒグマさんが怪我をしたから僕たちもああなってしまうと…」
カズは答えない
「僕たちは絶対に負けません…だから…1人で行くなんてやめてください!」
カズはかばんの頭に手を乗せた
「心配すんな、必ず帰ってくるさ…お前はサーバルが起きんのを見守ってやれよ…」
カズは行こうとするがかばんに左手を掴まれた
「行かせませんよ…カズさんが1人で行くって言うなら僕は全力であなたを止めます…」
「だったら…」
カズは右手で木刀を引き抜き、かばんへ突きつける
「止められるもんなら止めてみろ!行かせたくねーなら全力でかかって来い!」
「カズさん…わかりました…全力であなたを止めます」
結果は…カズの勝ちであった
「どうした?もう終わりか?なら俺は行くぜ」
かばんは立ち上がろうとするが…
「絶対に…負けません、僕は…僕は」
立ち上がる事が出来なかった
カズは無言でロッジを出た…
しかし外には
沢山のフレンズがいた
「お前ら…」
「カズ、お前からはまだ美味しい料理を作ってもらってないのです」
博士が言う、続けて他のフレンズも
「カズ!決着をつける約束を果たしてもらうぞ!」
「僕も約束したけどまだゲームしてもらってない」
「PPPについてまだ語り合ってませんよカズさん」
フレンズ達は次々にしゃべり続け、最後に助手が
「カズ、お前を1人で行かせ、死なせるわけにはいきませんお前は我々の仲間なので、そして仲間を守るのは我々の義務なのです、この島の長なので」
「言ったじゃないですか、1人で行かせないって」
立ち上がったかばんがカズに言った
「どういう事だ?これは」
「ラッキーさんに頼んで他のフレンズさんに通信してもらったんです」
「なるほどな…あれはただの時間稼ぎってわけか…やってくれたな、上等だよこれが終わったら勝負だろうがゲームだろうがなんだってやってやるよ…ただし、絶対やられるんじゃねーぞ!お前ら!」
おおおおおおおおおお!
フレンズ達の声が響き渡る
山では…
「どうやら…動き出したようです」
「そうだな、フフフ…フレンズと人間が協力しパークを守る…か、10年前と同じではないか…ハハハハ」
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