ソロモンの足枷

作者 高岩唯丑

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★★★ Excellent!!!

 実に重いテーマです。そしてこの物語に明確な結論は描かれていません。読んだ人それぞれに考えてもらいたいのだと思います。
 人と共に生きる小さな命のパートナー。彼らを大事に扱う人が増えれば悲劇の数も減っていきます。どうかそう言う未来が来る事を願ってやみません。安易に飼わない事。それが安易に捨てない事にも繋がります。
 ひとりでも多くの人に読んでもらいたいなと思いました。

★★★ Excellent!!!

これは保健所が舞台のお話。
保健所につれてこられた犬と、それを処分する職員の話。

安易なペットブーム。安易なペット販売の横行。

なぜこの国は、こんなにも犬を愛する人が多いのに、こんなにも不幸な犬たちを多く生み出してしまうのだろう。
この国のペットを取り巻く環境を、その裏側を知れば知るほど、そして他の先進国の取り組み方を見れば見るほど……なぜこんなにも大きな違いが生まれてしまうのだろう、と愕然となる。

けれど。それは、多くの人が不幸な犬たちの末路をあまり知らないことからくるのかもしれない。無関心から来るのかも知れないと思う。


この作品は、そのペット業界の裏にある残酷さを浮き彫りにした作品だ。少しでも多くの人の目に届いて、ペット界の現状を考える一助になってほしいと願うばかりだ。

★★★ Excellent!!!

いまは、殺処分はだいぶ減ったとは聞きます。
私が昔きいた数字は、30万ってものでした。
きいた。きいた。実際に目にしたわけでも、きちんと調べたわけでもなく、聞きかじっただけ。
そこにある現実から目を背けていました。
でもその現実と向き合い続けないといけない人が、いるんですよね。

葛藤と希望。
あなたはこの現実、目をそらさずに受け止めることができますか。

★★★ Excellent!!!

命の重さはどんな生き物でも同じだって?
ハッハッハ、何を寝ぼけたことを。
考えてみろ。君が歩いている内に気付かず踏み潰してしまった足元の微生物と、君の家族や友人の命の重さが同じだと?

「大切にしたい」という思い入れによって、いとも容易く個人にとっての命の重さは変化する。理想論と綺麗事だけで、この世の社会はまわらない。
殺処分だって同じだ。飼い主のペットへの思い入れがなくなれば、その仔の命は塵にも等しい軽さとなる。

さて、そこにいる、その仔の命。一体どれだけの重さかな?
ちょっと軽くすれば、あっという間にあの世行き。
その重さを決めるのは、他でもないあなたの気持ちと判断だよ。
責めるわけじゃないけど、覚えておいてね。いつでも殺せる命を手にした飼い主さん。