発作


これで終わりだと

言ってくれよ

そしてもう二度と

繰り返すことはないのだと

教えてくれよ

いつかきっとなんて

背後から刺されて血塗れなんだろ?

もうわかっているんだよ

失くしてしまったものは

二度と手に入らないことを

指先をかすめてかき集めようとするその仕草が不毛なことを

大丈夫だよ

明日の朝には何もかも諦めて日常に埋没するだろう

けどもう少しだけこの場所にいたいんだよ

けして悪い気分ではない

思い出す

あの頃、自分がどのような気持ちを感じて生きていたのか

そして同時に

そこからかけ離れてしまったのか

もしかしたらあの日、描いた現実の続きに

もう一つの未来があったのかもしれないなんて

ただの発作のようなものだけれど


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