おれは言うよ

おれは言うよ

お前は言わないかもしれないけど

おれは言うね

きっぱりと

断言するね

言いたくないことを

朗らかに、声高に

言うね

その際、半勃起かもしれないね

拡声器を使って

おれは言うよ

お前は眉間に皺を寄せていればいいよ

最後までこの世界はお前、専用にはならないけど

おれは言うよ

誰の許可を得る必要も無いよ

「この世界は空っぽだよ」

お前は首を振るよ

そんなことはないと言うよ

瞳の奥はとても澄んでいるよ

愛が、夢が

溢れていると言うよ

そうかもな

おれは一瞬は揺らぐ

だがすぐに疑惑が首をもたげる

愛や夢の期限が

いつまであるのかは知らないが

そんなものは戯言だ

「みんな無価値だ」

だからおれは守るべきものなんて何も無いと思っている

見なくたってわかる

この世界は空っぽだ

だから笑って指差してお前なんか谷底に突き落とされて死ね

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