おれの死んでしまった利き腕が

だらりと情けなくぶら下がっている

太陽は頭上できらりと輝いて

でもそれとこれとは関係無いと告げる

まあわかっていたけど

鳩が集団で虚ろな瞳で

何か良くないことを考えていた

自分に出来ることなんて少しもないのだ

かつてこの世界を思うがままに回転させていた利き腕

夢は固体だと信じていたね

時計の針は残酷だった

そしてやっぱり神様はいなかった

これから訪れる膨大な日々の連鎖を

どうやって生きれば良いのかがわからない

先生

あなたの言っていたことは全部、間違えでしたよ

でも先生はもういない

強烈な陽射しの下でそれに比例して足元の影は濃くくっきりと生えた

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る