異世界白朱鷺

・顔


嘴と顔、足が赤く、それ以外が鈍い銀色。嘴は長く、緩やかに下にカーブしている。その白目も銀色で、こちらは鏡のように光を反射している。

オス、ただし同性愛。


・体格


全長70cm 翼長40cm 3kg

全身の羽根が光沢のない、灰色に近い銀色に染まっている。元はシロトキと同様、白い羽根だったと思われる。

細身ながら体重が重いのは能力が関係していると思われる。


・経歴


カンパニーが征服し、重工業専に作り替え終わった異世界で発見された個体、恐らくは最後の現地生物だと思われる。

この異世界では水は重金属に、土は化学薬品に、空気はスモッグにより汚染されており、現状稼働している無人鉱山、および無人工場の稼働が一区切り終わったら破棄物処分場となるはずだった。そんな悪条件でありながら平然と死んで浮かんでいる魚を啄む生命力は大いにカンパニーは興味を惹かれた。

しかし鹵獲時に大暴れをし、工場の納品スケジュールが五秒狂った。

このことから、この個体の重要性に理解を示しつつ、確実なる管理を求め、そして協議の結果、今回の実験に投入することとなった。


・性格


本来水どりは群れるものだが、この個体は孤独を好む。

知能レベルはかなり高く、鹵獲時やその後の観察に置いて学習を重ねており、銃器に関する対応などマスターしている。攻撃のバリエーションも増え、どんどん強く、賢くなっている。

かなり性的に盛んで、加えて極度のサディスト。鹵獲した時も同種のオスを繋いで囮にしたところ先制攻撃で翼をもぎ取り、逃亡手段を奪ってから嬲り殺した。同様に他の生物に対しても攻撃的、というよりも動いていないのが普通の世界にいたため、動いている生物が気持ち悪いのではないか、と推測される。

衛生に関して無頓着、汚い。


・能力


汚染抵抗力、化学薬品、毒物、重金属に強い抵抗力を持つ。特に水銀はむしろ好んで飲んでいる。また体内の汚染が酷すぎるため病原菌、寄生虫も生存できない。

飛行能力も含めて身体能力はさほどでもない。飛行高度も2mが最大、長距離も飛べず、性行為以外でのスタミナもない。

マーキュリー、全身にしみ込んだ水銀を自在に操る。警戒や攻撃モードに入ると全身から銀色の霧を噴き出し、それが空中で集まり球体を作る。それらを縦にして防御、槍や刃にして攻撃、霧のまま相手に吸わせて毒殺と、場に合わせて手段を変える。水銀の羽根は重いが防御力があり、拳銃弾程度ならそのまま弾く。

飛行能力はしみ込んだ水銀を浮かべているのであって、羽ばたいているわけではない。

感覚は鈍く、視力も人間レベル。


大変危険

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