異世界順鹿

・顔


黒く焦げた動物の骨。先の広がった二対の角、穴となった目に鼻の穴から覗く中には赤い宝玉が光っており、遠目から見れば赤い目に赤い鼻に見える。宝玉には小さいが目立つ傷がある。

性別不明。


・体格


216cm 36kg

煤けたトナカイの全身骨格、焦げ跡があり、足首から先が欠けて丸くなっている。


・服装


口にはそりを引くための轡の残骸が残ってる。


・経歴


協力関係にある政府、宗教関係組織、おもちゃメーカーとの合同により決行された『SC捕獲計画』の獲得物の一つ。

有識者によればいわゆるアンデットとはことなる仕組みで動いているらしく、むしろ神聖魔法に属するらしい。

本来は『SC』の本体も含めてもっと多くの価値ある獲得物があったが、打算的な取引によりこの個体のみで手を引いた。

存在そのものが流布されること自体が大いなる損益を出すため、経歴を知ることができる研究者の数は限られている。


・性格


凶暴、好戦的、研究者の姿を見かけるだけで無駄な攻撃であっても攻撃する。

一方で、一部の研究者や対比実験のために持ち込まれた子供には攻撃行動は見られず、特に子供に関しては姿に怯えることへの配慮か距離をとったり、好奇心で触ってくるのをされるがままにしたり、あるいは衰弱して死んでゆくのに鼻をこすり付け続けたりと、対応、反応が異なる。


・能力


骨となる過程で蹄が亡くなったため、立つことはできるが走ると滑り、転ぶ。よちよちと歩くことはできる。

水分を含むあらゆる栄養素を必要とせず、また呼吸もしない。

角、骨格となり軽くなった体だが力は強いままで、全身をひねり頭を振り回す攻撃は並みの人間なら吹き飛ばされ、時に深い傷を負わされる。

角ブーメラン、頭部の左右にある角を首の遠心力を用いて飛ばす。役12m先まで届き、当たれば人間の頭蓋骨をも砕く。当たろうと外れようとひとりでに飛んで戻り、戻の位置に張り付く。命中率は悪くない。

再生能力、骨は砕いても焼いても一定時間で元に戻る。ただし赤い宝玉だけは別らしく、受けた傷が残り続けている。新しく生えるのではなく、元に戻る再生なので、欠けた部分を宝玉より約20m以上離すと再生しなくなる。

五感は生前のトナカイと同等。ただし痛みを感じている様子はない。

その他、変異する前に有していた『一晩で世界中の子供たちにプレゼントを配ることができる機動力を有する飛行能力』などはその後の観察では一切見られず、焼失したと思われる。


危険。

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