更新お疲れ様です。
この二人だけで進むパートはどうしても内向的かつ内省的で、痛みや苦しみを噛み締めるような地獄の様相となりますね。
畜肉処分制度もなんというか、高柱猫らしいですなぁ。
彼の定めた価値基準に一元化された強者のための社会構造だからこそ為せる業であり、柔軟性や余力を削ぎ落とした社会の暗部。
実に合理的であるが故に醜悪だなと。
春が出会ったこの「死こそが救済」の絶望では、迷いが生まれるのが自然なんですよね。
他の選択肢があるうちは、死が真の救済になることは出来ない。
死にすがれない苦しみの中を、彼は生きてきた。
幸奈は信じた人全てに裏切られ、自由と希望を根こそぎ奪われた「死のみが救い」の絶望だったからこそ、真っ直ぐ死のうと出来たのではないかなと。
それぞれの絶望の中で、互いにもたれつつも生きているのが奇跡みたいなものなんだなと、そう考えております。
生きているだけで精一杯の春と幸奈。
彼等の行く末を祈るような心地で見守りたいと思います……
作者からの返信
いつもありがとうございます。
おっしゃる通りかと。
「こそ」と「のみ」の表現に感服いたしました。
ほんとに危うい、淡く光る糸のうえで綱渡りするかのように生きているふたりですね……。
ふたりの絶望と奇跡のゆくすえを今後ともお見守りください。
畜肉処分の実態が本当にひどいですね…
なんというディストピア…まるで社会全体でやるイジメじゃないですか…
作者からの返信
そうなんですよね。
本当に、ディストピアです……。