1-5【辺境のお祭り 10:~VS 槍使い~】



 俺達の周囲から一斉に投げ込まれる幾つもの槍。


 その軌道はまるで何かに補正されているかのように、正確に目標へ向かって飛んでいた。

 だが完全に不意打ちとなった前回と違い、今回は投げ込まれる瞬間から見えている。

 

『ラウラを守れ!!』


 時間がないので、俺はモニカに対して短く要点だけ伝える。

 そしてそれに応えるように、モニカが筋力強化を全開にしてラウラのいる方向に向かってジャンプした。



 今回は攻撃がバレているので、もうあの槍が俺達を捉えることはないだろうし、不意打ちですら撃ち落とした赤と黄の従者は問題ないだろう。

 青の従者と聖王役は既に動かないので狙われていない。


 そうなると、この場で一番危険なのは腹を貫かれて動けないラウラだ。


 そう判断した俺はモニカに指示を出し、更に簡易的な魔力ロケットを背中に作って一瞬だけ噴射させる。


 それによって猛烈な加速感と熱が背中から伝わってくるが、耐えられないレベルではない。

 この感じだと衣装が少し焦げただろうが、元々黒いし、先程の攻撃で穴が空いているので誤差のうちだ。


 そしてそのままラウラの側まで到達すると、フロウを手に纏わせて殴りつける形で眼前に迫る槍を叩き落とした。


 その時に意識して槍の腹を叩いたのは、モニカの本能だろう。

 この槍の貫通力は普通ではない、できるだけ刃先には触れないほうが賢明だ。


 カランという乾いた音を残して槍が地面に転がる。


 周りを見渡すと、予想通り赤と黄の従者達は飛んできた槍に対処していた。

 というかソニア婆さんが、槍を投げた犯人めがけて猛スピードで観客の中に突っ込んでいっている、先程までのヨボヨボぶりが嘘のようだ。


ピイイイイイイ!!!!!


「お前!! 何してんだ!!!」

「取り押さえろ!! 槍持ってんぞ!!」


 どこからともなく笛の音が鳴り響き、観衆の中に怒号が響き渡る。

 見れば槍を投げた者の周囲の観客が一斉にその場から逃げるように広がり、数人の男衆や兵士の様な格好をした者が取り押さえようと走ってくるのが見えた。


「グフッ・・・・モニカ・・・ちゃん」

「ラウラ!! しっかりして!!」


 ラウラが血を吐き、それを見たモニカが慌てて声をかける。


 ラウラはひどい状態だ。


 槍は腹の右側を貫通しており、独特な形状の刃先のせいで槍の太さ以上に傷が大きく、そこから大量の血が溢れ出していた。


「ロン! どうすればいい!」

『間違っても槍を引き抜いたりするなよ、返しが付いてるし傷口が一気に広がる』

「じゃあ、どうすれば」

『慌てるな、まずは血をと・・・』


 俺が指示を言い終わる前に、ラウラの手が動き片手で傷口を押さえ、もう片方の手で槍の刃の付いた側を握りしめる。

 

 一体何を!? と考える暇もなくラウラは槍の柄を、なんと握力だけで破壊してしまった。

 そしてもう一方の手で謎の魔法陣を展開し傷口に押し付けながら残った槍の柄を引き抜く。


「あ!」


 ラウラのその行動にモニカが驚いた声を上げるが、引き抜かれた傷口からは一瞬だけ血が吹き出したものの、その勢いはすぐに止まった。

 よく見ると槍によって空けられた穴が緑色に発光しながら塞がっていく。

 どうやらラウラの魔法陣には治療効果があるようだ。


「うっ・・・これで・・・大丈夫」


 まだ痛みがあるようだが、ひとまず危機は脱したみたいだな。

 しかし腹に大穴が空いても対処できるとは、この歳でも流石に魔法をちゃんと学んだ人間ということか。


 すると突然、ラウラが何かに気がついたのか、目を見開いてモニカの胸倉をつかんで引き寄せた。


「え!? 何!?」


 突然のことにビックリするモニカ。

 そしてラウラの表情が恐ろしいことになっている。


「動かないで!」


 ラウラがモニカの胸の傷にフロウの上から手を当てる。

 そして先程と同じような魔法陣が展開された。


「・・・ラウラ?」


 ラウラの魔法で傷口が塞がっていく感触とともに、全身がむず痒くなる。


 まるでラウラの魔力が体の中を動き回っているかのようだ。

 そしてその動きは何かを探し回っているようで、時々何かを見つけたように反応する。


 何だこの反応は?


 俺はその反応を詳しく見る。

 するとモニカのものでは無い残骸のようなものが見つかった。

 これは・・・


『毒か!?』

「え?」


 どうやら、槍に毒が塗られていたようだ。

 幸いにもほとんど刺さらなかったのでそこまで深刻ではなかったが、放置していたらどうなったことか。


 ラウラが俺達の解毒を済ませると、まるで体力が尽きたように気を失い、ガクリと倒れ込んだ。


「ラウラ!! ラウラ!!」


 それを見て慌てたモニカがラウラの体を激しく揺する。


『大丈夫だモニカ! 魔力が少なくなっているだけだ!』


 二人分の治療に解毒、おそらく結構な魔力を使用したのだろう。

 ラウラはモニカほど魔力が多いわけではないから、今ので魔力残量が底をついていてもおかしくなかった。


『それよりも今は周りを見ろ! また槍が飛んで来るかもしれない』


 俺のその言葉で冷静になったのか、モニカが周囲を見渡して現状を確認する。


 どうやら犯行に及んだ者たちは大方が取り押さえられるか逃げ出している。

 もう一度攻撃される可能性は少ないだろう。


 それよりも気になるのが、先程の攻撃をもろに受けた者たちだ。


 青の従者役の男性はおそらく即死だろう。

 ピクリとも動いてはいない。


 だが聖王役の司祭は驚いたことに、胸を槍が貫通しているのにもかかわらず、口から血を吐きながら未だに自分の両足で立って先程の魔法の続きを行っている。


「司祭さん!!」


 慌ててモニカが司祭に駆け寄る。


 一瞬司祭がこちらを見たが、すぐに尖塔の上の魔法陣へ注意を戻した。

 そしてその間も休むことなく、何を言っているのかはっきりしない声で、それでもしっかりと何かの呪文を唱え続けている。


 その表情にはたとえ死んでもこの魔法を制御させるという、確固たる意志が感じられた。


 だがその間も槍が貫通している胸元から大量の血が流れ出し、白かった聖王のローブがどんどん真っ赤に染まっていく。

 だが今回も俺達にできることはない。


 いや、あった。


 未だ聖王役が魔法を続行しているのを確認したからか、それとも動いているモニカ狙いか、とにかく俺達のいる広場の中央めがけて一本だけだが、またも槍が飛んできた。


 俺達はそれを再びフロウで防護した拳で迎撃する。

 すると俺達に降ってきたものよりも少し大きな槍が、モニカの拳によりあっけなくはたき落とされた。


 そしてそのままの勢いで、槍が飛んできた方向を睨みつける。

 そこには筋肉質の若い男が一人いた。

 格好自体は他の観客とさほど違いはないが、溢れ出る殺気と投げ終わったあとの姿勢が、そいつが犯人であることを告げていた。


 どうするべきか?


 このままあいつを取り押さえに行くべきか、それとも他の攻撃を警戒してこの場に留まるべきか。


 他の箇所では槍を投げたと思われる連中が、村の者たちに取り押さえられていた。

 この分だとあいつもすぐに取り押さえられるだろう。


 だが、それを悟ったのかどうかは分からないが、そいつが急に俺達に背を向けて逃げ出した。


 まずい・・・・


 狙撃しようにも俺達の遠距離攻撃では威力が大きすぎて、周りの観衆を巻き込んでしまい使えない。


「・・・行ってください・・」


 その時、俺達に後ろから声がかかり振り向く。

 そこには胸から伸びる槍に手をかけて引き抜こうとする司祭の姿があった。


「魔法は・・・安定しました・・・私はもう・・・用済みです」


 どうやら、彼のこの祭りにおける重要な責務は終了したようだ。

 見れば魔法陣が教会の尖塔の中に収まり、そこから結界が広がるまさにその瞬間だった。

 おそらくあいつはこれを察知して逃げ出したのだろう。


 だが、そうは言ってもこの司祭をこのまま放置する訳にはいかないだろう。

 まあ、胸を貫かれてまだ生きている時点で普通ではないのだろうが・・・


「私は・・・大丈夫です・・・」


 そうそう言って司祭が乱暴に槍を引き抜くと、まるで雨のように血が飛び散り、次の瞬間司祭の胸から大きな魔法陣が飛び出して、血の噴出が止まる。


 まったく・・これだから魔法使いってやつは・・・・


『モニカ、行くぞ!』

「でも・・」

『俺達が、ここに居てできることは何もない!』


 その言葉にモニカの腹が決まったようだ。


「すぐ戻るから!」


 それだけ言い残して、俺達は槍を投げてきた犯人に向かって走り出した。


 足に筋力強化を使い一気に加速する。

 そのまま、まるで弾丸のように広場を一瞬で駆け抜けると、集まっている観衆の上を飛び越すように大きくジャンプした。


「うお!!?」


 その光景を見た者達の驚きの声が、俺達の下からたくさん聞こえてきた。


 そして俺は上空で【空力制御】と【魔力ロケット】を起動する。

 ただ、今は持ってきたフロウが一つ分しかないため、羽もエンジンもいつもよりかなり小さめだ。

 

 それでも狙った場所に着地するくらいはなんとか事足りた。


『見えたぞ!』


 俺が村の路地裏を疾走する犯人の姿を捉えた。


「ふんぬ!」


 モニカがそちらに向かって大きくジャンプする。

 魔力ロケットと羽を組み合わせた大ジャンプの威力は凄まじく、あっという間にその距離が縮まっていく。

 

 それにどうやら魔力ロケットの大轟音には威嚇効果があるらしく俺達がジャンプするたびに、その音量に驚いた犯人がそのペースを乱す。


 そしていよいよ次の跳躍で届くという時、モニカが一気に仕留めるために拳を振りかぶって跳躍した。


 だが、それを見た犯人が驚愕の行動に出る。


 なんと地面に手をつくと、そこから新たな槍を引き抜いた・・・・・のだ。


『な!?』

「うそ!?」


「死ねええええええ!!!!」


 その槍を構えた犯人が俺達に向かってその槍を突き出す。


 まずい、今は飛行にフロウを回していて防御ができない。

 なんとか【パッシブ防御システム】がフロウを一気に集めだしたが、これだとあの謎の貫通力を持つ槍を防ぐだけの厚さを確保できそうにない。


 犯人の顔に勝利を確信したような笑みが浮かぶ。


「キュルルル!!!!」

「のわっ!!!?」


 俺達が槍に突っ込むまさにその瞬間、巨大な物体が横から猛スピードで突っ込み、犯人の男を突き飛ばす。

 犯人は筋肉質でなかなかに大柄だが、流石に何倍も体重がある物体にぶつかられればひとたまりもない。


 まるで玩具のように路地の端まで飛ばされていった。


「キュルル!」

「ロメオ!?」


 突っ込んできた謎の物体の正体はロメオだった。

 宿の厩舎に繋いでいたはずなのに、こんなところにいるとは・・・・


 しかし主の危機に駆けつけるとはなかなかに見上げた忠誠心だ。


 その、”ほめて!ほめて!”と嬉しそうに駆け寄ってくるのがなければ、完璧だったのに。


「よくやった」


 モニカがとりあえずロメオの頭をなでて労をねぎらう。

 しかし、今の突撃はなかなかの威力だったな、テオからそれなりに強いという話は聞いていたが、それはこういうことだったのか。


 モニカがとりあえずの武器とばかりに、今しがた犯人が落とした槍を拾う。


 しかし、この槍は一体どこから出てきたのか?

 地面から伸びたように感じたが、埋めていたとでもいうのか?


 手の感触からして石でできているのか、鉄よりも硬質で、なんとなくだが脆い印象がある。


 その槍を手に構えて、犯人に近づいていく。


 ロメオに弾き飛ばされてノビているのか、動きは見られない。

 

「・・・・」


 気絶したフリの可能性もあるので慎重に近づいていく。

 確認のために小突こうとやりを近づけたその時だった。


「!?」


 突如手に持っていた槍が崩れ落ち、土くれとなって手からこぼれ落ちた。


「馬鹿め!!」


 すると犯人の男が飛び起き、恐ろしいことに再び地面から槍を引き抜いた。


 隠していたわけではない。

 明らかにこの槍は今この男がどこからか作り出したものだ。

 おそらく、モニカが持っていた槍が崩れたのもその関係だろう。


 そして新たに作った槍を凄まじい速度で突き出してくる。


「なにを!!」


 だがモニカの方が圧倒的に素早い。

 俺が制御した最大出力の筋力強化によって撃ち出された拳が、槍の側面を叩きやりの軌道をそらす。


 慌てて男が槍を引きもう一度構えてついてくる。

 だがそれも同じように側面を叩かれ目標を見失った。

 あまり拳で殴るイメージはないが、いつも見ていたせいかパンチのフォームがコルディアーノにそっくりで意外と様になっている。

 こういう対人戦ではフロウで固めた拳もそれなりに役に立つな。

 威力やリーチに問題ありだが、素早いのでこうして槍にぶち当てることが出来た。



 気をつけなければならないのは、あの槍はまともに喰らえばフロウの防御すら貫通してしまうというところだ。

 決して正面から受けてはいけない。


 それになかなかに腕の立つ槍使いなのか、速度と威力で負けていても巧みに距離を維持しつつ、俺達に攻撃に転じる余裕を与えてくれない。


 ここが村の中でなく周りに人がいないのであれば、大きく距離を開けて砲撃で仕留める選択もできるが、この状態で使えば恐らくそれなりの巻き添えが出るだろうし、相手を殺してしまうだろう。

 状況的に別に殺しても構わないとも思うが、容疑者から動機や背後関係を聞き出せないのはよろしくない。


 なんてことを考えていたら、いい感じのが顔面に入り込んできた。


 あわてて俺がフロウを使ってモニカを引き倒し回避させる。

 文字通り目と鼻の少し先を槍の禍々しい刃先が通過した。


『あぶねっ・・・・』


 やはり俺達の攻撃手段は火力が高すぎるのだ。

 せめて棒として使えるフロウがあればいいのだが、無視できない威力と恐らく刃先に毒を持っているだけに、防御用のフロウは外せない。


 荷物置き場に置いてあるフロウを取りに行ければいいのだが、ないものねだりをしても仕方ない、なんとかこの状態で、この状況を打開しなければ。


「うぉりゃあああ!!!!」


ボキン!!


「なに!?」


 そんなことを考えていたら、まさにちょうど今モニカの側面からの打撃に耐えられなくなった槍が中程からへし折れた。


『チャンスだ!』


 モニカが一気に距離を詰める。


 だが相手はすぐに持っていた槍の残骸を捨てると、後ろに向かって大きくジャンプし、目標を失ったモニカの拳が虚しく空を切った。

 

 あの跳躍は間違いなく筋力強化使ってるな。


 そして、その場で地面に手を付きまたもそこから引き抜くように槍を作り出した。

 だが今回ははっきりとその現象を認識できた。


 間違いなく何かよく分からない力で地面を固めて槍状にしている。


「へっ、悪いな、まだいくらでも作れるんだよ・・・」


 男の顔に醜悪な笑みが浮かぶ。


 そのとき、俺は自分の中から沸き起こる衝動に意識を持っていかれそうになった。


 何だこれは!?


『”スキルの発動を感知しました、解析の結果、再現可能と判明、スキル【土器生成:槍】として起動します”』


 衝動的にモニカに向かってそんな言葉を告げる。

 視界の端を見れば、たしかに【土器生成:槍】が使用可能スキルとして表示されていた。


 それにしてもなぜ・・・


 ログを確認すると【解析】がオートで起動していた。

 なるほど、使えないスキルだとばかり思っていたが、このスキルはそういうやつ・・・・・・か・・・


「ロン! 今のは何!?」

『どうやらあの槍を作り出すやつを使えるようになったらしいぞ』


「本当に!?」

『試しに手をついてみろ』


 俺に言われた通り、モニカが手を地面につける。

 そしてそれに合わせて俺がスキルを発動させた。


ニュウッ・・・


 そんな擬音が似合いそうなほどスムーズに地面から真っ黒な槍が取り出される。


「なんだと!!?」


 その光景に相手が驚愕した。


「はは・・、ビックリしてるね・・・」

『無理もないさ、さっきまで自分のアドバンテージだと思っていたことを、俺達もやりだしたのだ・・・・槍だけに!』

「行くよ!」


『あの・・・やり・・・・』

「はああ!!!!!」


 相手がビックリして止まっている隙を逃すまいと、モニカが一気に距離を詰めて槍を叩きつけた。

 使い方は完全に棒である。


「ちっ、舐めるな!!!」


 その攻撃を相手が自分の槍で受ける。

 どうやら槍同士なら、槍使いの自分に利があると思ったらしい。

 だが残念だったな、こっちは刃の付いた・・・・棒を使う、棒使いだ。


 僅か2,3回ほど打ち合っただけで、あっという間にモニカが優勢になる。

 

「何だこいつ!?」


 同じように叩き合っているのに、モニカの槍の方はまるで鞭のようにしなやかに相手の槍を絡め取り、そしてついには相手の槍をへし折ってしまった。


 そのまま槍を男の鼻面に突き付ける。


「まいった・・・・」


 男が両手を広げて降参する。

 だがそれで満足するモニカではない。


 槍の反対側をものすごい速度で男に叩きつけ一瞬で意識を刈り取ってしまった。


「おおぅ・・・すげえぇ・・・」


 その光景を見ていた近くにいた男性が、心の底からそう思ったかのような声で感想を述べる。


『これ、死んでないよね?』


 俺が足元に転がる犯人に注目しながらそう言う。

 変な体勢のまま、ピクリとも動いていないのだが・・・・


「大丈夫、この程度じゃちょっと痛いくらい」

『それ、モニカの場合だよね?』


 

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