第6話 惹かれた理由 香編2

「い...ふ...さん、今福さん。起きて~。休憩地点についたよ~」


 あれっ。私、いつのまにか寝ちゃってたみたいね。なんか懐かしい夢だったなぁ。でも、何で今この夢を見たんだろう? やっぱり、歩くんでとの進展があったからかなぁ 

 まぁ、いっか。休憩地点に着いたってことは、二時間くらいバスに乗るのかぁ~ バスって結構背中が痛くなるのよねぇ~ 


「今福さんは、トイレとか行かなくて良かったの?」


「ええ、大丈夫よ」


「ごめんね、寝てるとこ起こしちゃって」


「別に構わないわよ。それより私のことは香で良いわよ」


「良いの? ありがとう、香ちゃん。私のことも友恵で良いよ」


「分かったわ、友さん。私、もう少し寝ることにするわね」


 案外、友恵さんって話しやすい人なのね。友恵さんが隣で良かったなぁ~

目を閉じたら、なんだか眠くなってきたわねぇ・・・



☆ 3年前 前話の次の日


「おはようっ! 香ぃ~」


 朝の登校時間、いつもなら一人の朝が今日は二人だ。

 驚くことに、歩くんが私に声をかけてきたのだ。私は、少しぎこちない挨拶を返した。


「お、おはよう。歩くん」


「どうした? あまり元気が無さそうだけど」


「いや、別に。何でもないよ」


 私は正直にいうと彼に近づいてほしくなかった。私が歩くんと一緒にいるところを見られたら、また何かされるに違いない。それに、歩くんにも何かするかも知れない。私はそれがとても嫌だった。私のせいで歩くんに迷惑をかけることだけは避けたかった。


「ごめんね、今日はちょっと急がないといけないの。だから先に行くね」


「ちょっと待って! もし嫌なことがあったら俺に相談してくれよ!」


 あぁ、歩くんはどうして私にここまではしてくれるのだろう? 



~放課後~



「今福さん、ちょっといい?」


 やっぱり来たか、私はそう思った。私に声をかけてきたのは、私にくだらない事をしてくる「吉田幸子」本人だった。私は極めて冷たい声で答えた。


「何か用? 吉田さん」


「ちょっと、話があるんだけど。校舎裏までついてきてもらえる?」


 私は早く終わらせたかったので素直に話を聞いておくことにした。


「分かったわ、早くいきましょ。時間が惜しいわ」


 私たちは、校舎裏についた。

 すると、吉田さんが話を始めた。


「あのさぁ~ 昨日どうやって帰った?」


「一人で濡れて帰ったわよ」


「何で、そんな嘘つくんだ。昨日、中村と二人仲良く帰ってたよねぇ~」


「それがどうかした?」


 昨日の事を見られているとは思わなかった。でも、今さらどうこうするこはできない。せめて、歩くんに迷惑を掛けないようにしないと。


「どうもこうもさぁ、今福さんさぁ。最近、調子に乗ってない? 男子をタブらかして良いように使ったりして。ホント最悪。ねぇ、あんたのせいでさぁ女子みんな困ってるんだよ。わかる?」


「別にわからなくても良いじゃないかっ!」


 その声は私でも吉田さんでも他ののものではなかった。


「何で、がここにいるんだよ!」


「いちゃ悪いか? 俺は香がいちゃもん付けられてたから、何があったのかなぁっと思ってよっただけだよ。」


「今福さんは、回りの男子なんかと女子で態度を分けてるんだよ。騙されちゃダメだよ!」


「別に騙されてなんかないよ、俺は俺の意思で香の味方になってるんだよ。男子の中では、吉田さんたちの方が悪者だよ?」


 私は心のそこから嬉しかった。私の気持ちを考えて、変わりに吐き出してくれる人がいたなんて。


「それにさぁ、影でくだらないことしないでさぁ、表に出て正々堂々勝負しろよ!」


「分かったよ。やめれば良いんだろ? それと、その、今福さん。すまなかった」


 そう言って、吉田さんは走り去っていった。


「ありがとう! 歩くん。ホントに嬉しいよ私。歩くんが私の気持ちを代弁してくれて。」


「言っただろう? 嫌なことがあったら相談しろって。これくらい容易いことだよ。また何かされたらきちんと相談しろよ。もう帰ろう!」





「い...ふ...さん、今福さん。起きて~。研修所についたよ~」


「ありがとう。起こしてくれて」


 あぁ、そうだった。私は歩くんの『暖かい心』に惹かれたんだ。

 思い出せて良かったぁ 

 さぁ! 今日から3日間頑張って歩くんに告白してもらおう!





☆第6話、読んでいただきありがとうございます。

三回連続で投稿をおくらせてしまいすみません!

なるべく、更新を早くするのでこれからも応援よろしくお願いします。

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