第156話 それはそれで

「あっ!! 絨毯、滲みてますよ桜雪さん」

「ホントだね~嫌な予感するね~」


 濡れた絨毯、それはラブホにとってスカトロを示唆することが多い…。


「タオル被せてみて」

 見る見る茶色に染まっていく。

「確定だね」

「そのようです…でも…臭くは無いですね」

「うん…」

 彼は勇気がある。

 おもむろにタオルを嗅いだ。

「桜雪さん…味噌の匂いがします」

「味噌?」

 どうやら味噌汁をぶちまけたらしい。


「良かったですね桜雪さん」

「いや…それはそれで…よくはないだろ…」


 タオルに透ける、ワカメが腹立たしい。

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