第106話 わからいでか?

「すいません、301に行きたいのですが…どこでしょうか?」

 時折いる。

 部屋が解らないという人。

 不思議でならない。


 ホテルは5階建て、1階はフロントと駐車場、エレベーターが2台。

(301…普通3階だなと気づくだろう…)


「お客様、現在フロントでございますね、後方、左手側のエレベーターに乗っていただいて、正面に向きなおします、3階のボタンを押して頂いて、扉開きましたら、右手に進んでいただいて、正面302号室の左手奥のお部屋が301でございます」


 必要以上に丁寧に説明する。


 301を探して、202の駐車場のドアを開けて首を傾げるようなバカ2名…余計に迷わせてみたくなるのだ。


 解らないものだろうか?

 せめて3階で迷ってくれ…。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る