第8話 眩しい少女

《高等部二年生 六月》


※ 前回のあらすじ


 分裂した勢力同士による冷戦状態の継続、正体不明の何者かによる暗躍……それら投棄地区ゲットーの問題について話し合うために行われた新生『アイオライト』の非公式会議。だが、現リーダーのとうごうしょうじゅん――ショージュンから告げたのは『風紀委員会と協力する』という最悪の選択肢だった。

 認められないと宣言したしろあきら――アキラは会議を途中で抜け出してしまう。心配して追いかけてきたしきもとはる――ハルと共に帰路に就いたのだった。


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 降りしきる雨の中だった。


 バタバタと傘が叩かれる音を聞きながら、アキラは森の中に伸びるアスファルトの道路を歩いていた。岩肌のようにボコボコと劣化した黒い表面にはすでに雨水が溜まっており、隙間から顔を出した雑草の緑は濃く色付いている。

 すぐ隣にはハルがいる。一つの傘を共有していて窮屈なのは間違いないが、ハルはどこかご機嫌な様子だった。


「……アキラ、そっち濡れてない?」

「大丈夫だ、気にすんな」

「でも……」

「俺も男なんだ、こんな時くらい格好を付けさせてくれ。その方がスマートだ」


 気遣うような眼差しを向けたハルだったが、「そっか」と呟くと、頬に薄いあかを乗せて嬉しそうに目許を和ませた。


 この古い道路を進んで、立入禁止の金網フェンスを越えれば第一校区の『中央通り』に出られる。ラクニル外周を走るモノレールの駅から校区を貫く目抜き通り。何年も舗装されていない道路が森の中に残っているのは、かつては投棄地区ゲットーの施設が、闘技場コロッセオ全校図書館ライブラリーと同じく公共施設として生徒や教師に利用されていた名残だった。


 ハルの歩幅に合わせるために、アキラは少しだけゆっくり歩く。アスファルトが濡れる匂い。白く霞む景色に淡く滲む森緑。好きな音楽を聴くような心地の良い無言の時間が流れた。


「髪、結構伸びたね」


 ぽつり、とハルが口を開いた。


「そうか?」

「うん、だってウチと会った時は背中まで伸びてなかったよ」


 背中で揺れる一本に括った長髪に触れてみる。

 いつから切っていないのだろうか。何故伸ばしているのかも覚えていない。強いて言えば長い方がスマートだからという理由になるが、もっと明確な動機があったような気もする。


「手入れとか大変じゃない?」

「そりゃあ面倒くせぇよ、リンスをしねぇとボサボサになるしドライヤーは全然渇かねぇしさ。何より夏は熱がこもって正直かなり鬱陶しい」

「うわあ……ウチには絶対にムリ」

「確かに、ハルは何をするにしても大雑把だから管理できねぇだろうな」

「大ざ……っ、もうアキラが細かすぎるの!」


 ツンと唇を尖らせたハルが両眼に力を入れる。アキラがにやにやと唇の端を持ち上げてからかうと、ハルは更に表情に色を塗り重ねた。


「でも本当にアキラって細かいよね? なんというか、自分に厳しいって感じ?」

「そんないいモンじゃねぇよ。俺はただ、自分の中の基準を下回りたくねぇだけなんだ」

「……?」

「テストの点数とか、部屋の散らかり具合とか……自分の人生に関わる全てのモノに基準がある。一度決めた基準だけは何としてでも越えないと気が済まねぇんだよ。逆に言えば、基準を少しでも超えさえすれば後はどうでもいい。クリアできそうにねぇ目標を立てて努力する気もねぇしな。自分の上限を勝手に決めちまう楽な生き方、究極の自己満足ってヤツさ」


 ずっと先の事を考えるのではなく、自分で設定した目先のハードルだけを確実に越えていく。無駄な事に労力を掛けず、確実な成功だけを積み重ねていく。賢い生き方だと思うし、自分の性格には最も合っているのは疑いようがない。これまで自分が歩んできた時間を否定する気は一切なかった。


「だからかな……たまにハルを羨ましいって思うことがあるよ」

「ウチを? どうして?」

「だってハル、絶対に諦めないだろ? 成功するか分からないことでも、もう無理だって思っても、やるって決めたことは絶対にやり遂げちまう。自分の上限を決めて、勝手に満足しちまうような俺には無理な生き方だよ」

「そ、そんなの……ウチの頭が悪くて、気付けないだけで」

「関係ねぇよ、結果として少しでも進み続けてるんだ。どれだけ寄り道をしても、道を間違えても、歩き続けられるヤツの方がずっと遠くへ行ける……俺みたいに途中で諦めて立ち止まったヤツよりもな」


 思い出すのは二年前――投棄地区ゲットーに足を踏み入れた瞬間。

 もしあの時、自棄を起こして投棄地区ゲットーに来ていなかったら? どれだけ惨めな想いをしても、理不尽な教室で努力を続けていたら? 未来は変わっていたかもしれない。投棄地区ゲットーに来た選択自体に後悔はないが、割り切れない想いは今でも残っている。


 だからこそ、アキラにとってしきもとはるという少女は眩しい存在なのだ。

 何事にも前向きで、絶対に諦めない。その真っ直ぐな姿は、効率を信条とするアキラにとってとても鮮烈だった。少女がどれだけ強いか知っているからこそ、ずっと前から心が惹かれているのだ。


 更に進んでいくと、道路の先に金網フェンスが見えてきた。あれが投棄地区ゲットーの境界線である。

 投棄地区ゲットーの存在は黙認されているとは言え、立入禁止区域である事には変わりない。出入りしている瞬間を大人の警備員や風紀委員に見つかる訳にはいかないのだが、雨の休日に張り込んでいるような物好きはいないはずだ。

 

 ベルトに装着した革製のホルスターへと手を伸ばす。収められているのはガンタイプ界力武装カイドアーツ『アクディートAMs3-07』。木目調の装飾が施されたグリップに手を掛けて、周囲を警戒しながら金網フェンスに近づいて行く。


「……大丈夫だ。ハル、越えるぞ」

「うん」


 二人は同時に身体強化マスクルを発動する。アキラからは黄色、ハルからは橙色の界力光ラクスがそれぞれ溢れ出した。

 膝を曲げてタイミングを取り、息を合わせて二メートルの金網フェンスを跳び越える。周囲に人の気配はない。問題なく投棄地区ゲットーから脱出し、二人は中央通りに向かって舗装された道路を歩き始めた。


「ねぇ。アキラにさ、ウチが投棄地区ゲットーに来た理由を話したことってあったっけ?」


 唐突に、ハルに問い掛けられた。


「いや、ねぇけど……でもどうした急に? そもそも俺が聞いてもいいのか?」

「いいの、アキラには話しておきたいから」


 真剣な眼差しで見詰められた。優しげな垂れ目に浮かぶ瞳には力強い光が宿っている。何やら強い意図を感じたアキラは、神妙な顔で頷いた。


「ありがと、アキラ」


 ハルは安堵に胸を撫で下ろすと、ゆっくりとした口調で語り始めた。


「ウチの実家のしきもとはね、としもり第三分家の親戚に当たるの。両親も界術師だったし積極的に分家に関わろうとしてきた。だから物心ついた時からずっと界術師の狭苦しい世界で生きてきた。誰が上で、誰が下か。小さい頃からずっとそんな事ばかり気にしてきたんだよ」

 

 始まりの八家。

 界力術を構築する上で基礎となる『方式』を生み出した八つの家。


 界術師の世界では絶大な発言力と権力を持つ『本家』だが、その権力を一部を引き継いだ『分家』が存在している。分家の条件は血の繋がりと本家に忠誠を誓うこと。様々なメリットのある分家という立場だが、当然本家から不必要だと判断されれば序列から外れることになる。

 分家から外れないために、分家関係者は家同士の付き合いや上下関係に過剰に気を遣う。教室の中で人間関係コミュニティから追い出されないための気苦労を、何十倍にも濃くしたイメージだ。界術師の世界とは無縁のアキラでも、何となく窮屈そうだというのは感覚として理解していた。

 

「ウチには姉弟きょうだいがいるの。三つ歳上の姉と、一つ歳下の弟。分家だとね、子どもの成績ってすごく重要なんだ。優秀な子どもを産んだ家が評価されるから。分家の付き合いで発言力を増やしたかった両親は私達に過度な期待を押し付けてきた。姉弟の中での競争、他の家の子どもとの比較……あの手この手でウチは比べられてきた」


 ハルの表情が曇る。


「ウチには界術師としては才能がなかった。お姉ちゃんも弟もウチの何倍も優秀で、家族も親戚も二人ばかりを見ていた。分家に弱い界術師はいらない。言葉に出さなくてもそう告げられている気がしてた……ウチはさ、家に居場所がなかったんだ。発言権はないからね、何を言われても反論せずに愛想笑いを浮かべて、明かに姉弟で扱いに差を付けられても気にしていない振りをしてた……本当は夜に一人で泣いていたのにね」

「……、」

「だけど投棄地区ゲットーでは、ウチの力が必要とされたの。こんな弱いウチでも頼りにしてくれる人がいる……それがただ嬉しかったんだ。そしてアイオライトに入って、偽らない本当の自分を出せる場所に出会った。ウチが手に入れた初めての居場所だったの。他愛のない雑談も、ささいなきっかけの口論も、くだらない理由の笑いも、全部全部ウチの思い出で、一生胸にしまっておきたい宝物なんだよ。ウチにとって、アイオライトは絶対になくしたくない『本物の居場所』だった」


 大切なモノをなくさないように、胸の前でぎゅっと両手を握る。穏やかな眼差しをアキラに向けて、ふっと目許を和ませた。


「アキラは?」

「え、」

「アキラにとって、アイオライトって何?」

「……それは、」


 自分にとって、アイオライトとはなんだ?

 居場所とは、なんだ?


 答えを見つけられずに、アキラは言葉に詰まった。きっと投棄地区ゲットーに足を踏み入れた二年前なら、あるいはこの場所が心の底から楽しいと思えたあの頃なら、何も迷わずに答えられたのだろう。

 だが今となっては、すんなりと答えられない。言葉にしようとすれば、切り裂かれるような痛みが心に走る。口にすれば認めたことになる。変わってしまった現状に嘆き、思い出に縋り付こうとしていることを自覚してしまう。


「俺にとってアイオライトは居場所……だったんだ、それは間違いねぇ。恭介さん達に憧れて、友達もできて、心の底からなくしたくねぇって思ってたんだ。でも、今は……」

「確かに、角宮先輩が居た頃とは変わっちゃったかもしれないね。勢力だってまた分裂しちゃったし、投棄地区ゲットーの雰囲気だって全然違うよ。――でもさ、」


 ぐいっ、と傘を持つ手をハルに引かれた。

 芯が通ったように真っ直ぐな眼差しが余すことなく注がれる。切り裂かれるような不安に耐えて、精一杯の気丈を繕ったような表情。アキラは思わず足を止めた。


「何も問題なんかないじゃん。だって、みんながいるんだから。ショージュンだって、ライちゃんだって、ゴウキだって、それにアキラ。本当になくしたくない繋がりはちゃんと残ってるよ。それだけでさ、いいじゃん」


 真摯な響きを伴ったハルの声は、バタバタと傘を叩く雨音にゆっくり掻き消されていく。アキラは揺るがないハルの目から逃げるように視線を逸らして、


「……確かに、アイオライトでの繋がりは特別だった。本音と建前を使い分けて、和を乱さないように精神を磨り減らしてきた教室での繋がりとは違う。楽しい振りをしなくてもいい、固執しなくてもいい、偽らない自分をさらけ出せる場所。ここは間違いなく『本物の居場所』だった。だから、なくしたくない……なくしたくないはずなのに、じゃあどうしてこんなにも苦しいんだよ……っ!」

「アキラ……」

「あの頃とは違うからか? 恭介さんがいて、毎日が楽しくて、額縁に飾っておきたいとすら思った。だけどもうあの頃には戻れねぇ……どれだけ望んでも、俺の本当に欲しいモノは返ってこねぇんだ。何よりも、思い出にみっともなく縋り付いてる自分自身が一番情けねぇ……! これじゃあ『依存』しているだけじゃねぇか」


 この場所にさえいれば、あの頃と同じなんだと自分の心を騙せる。現実から目を逸らしているだけだとしても、全てを失って一人になるよりはマシだと言い聞かせる事ができる。

 本当に苦しいなら、新しい繋がりを作ればいいはずだ。でもそれができないという事は、やはり思い出に縋り付いているのだろう。いつか元に戻ってくれるかもしれない。そんな存在しない未来をただ待っているだけなのだから。


「多分俺は、自分の力が及ばない所で大切なモンが変わっちまうのがイヤなんだ。自分の好きだったものが、大きな流れみたいなモンに飲み込まれていく。それをただ見てるしかできねぇ……俺にはそれが耐えられねぇんだよ。変化は止まらねぇ、俺には止められねぇんだ。どうせ元に戻らねぇなら、こんな辛い想いを続けるくらいなら、もういっそ捨てちまった方が――」

「それはダメだよっ!!」


 ハルがぎゅっとアキラの夏服を強く掴み直し、俯き気味に叫んだ。


「ダメだよアキラ! それは逃げてるだけ、諦めてるだけじゃん。変わる事がイヤなら変えなければいいんだよ。それでも納得できないならアキラが変えちゃえばいいじゃん! ウチ達の居場所はそんなに脆い? 腹を割って話して壊れちゃうくらい軽い付き合いなの? 絶対に違う、ウチはそう思わない。アイオライトの繋がりはもっと強いよっ!!」

「ハル……」

「アキラがどうしたいのかは知らない。何を求めているのかは解らない。でもさ、力を貸して欲しいならウチに言ってよ。ウチはあの頃から何も変わってない、どんな時でもアキラの味方なんだよ?」


 優しげなハルの目許が慈悲深く緩んだ。

 じんわりと暖かい感情が胸に沁み渡っていく。冷え切った体を湯船に付けたような幸福感。ハルの柔らかい微笑みにアキラの心が激しく震えた。


「確かに、ハルはずっと同じだな」

「そうだよ、アキラと出会ったあの時から……ウチはずっと変わらないんだよ」


 うっとりと細めたハルの眼差しに熱が加わる。訪れる刹那の空白――自然と、二つの視線が雨音を忘れて重なった。


「……、」


 ハルの口が動く。

 だが、何か言葉を紡ぐ前に唇は閉じられた。俯いて小さく顔を横に振る。クセ毛でウェーブした前髪を揺らしながら、アキラの夏服から手を離した。


「ハル……?」

「ごめんアキラ、イッコだけ嘘ついちゃった」


 雨の中へと躍り出たハルが、急いで通学鞄から折り畳み傘を取り出す。バサリと雨を弾きながら展開される赤い円盤。生み出された影の下で、ハルは小さく舌を出して楽しげに言った。


「実はね、傘を持っていたの」

「だったら、どうして持ってねぇなんて嘘を……?」

「だって相合傘でもしないとあんな話ができないじゃん。だから傘に入れてくれなかったらどうしよーって思ってた」


 にししとイタズラを成功させた子どもような笑くぼを浮かべ、後ろ歩きで道路を進んでいく。あと少し進めば中央通りが見えてくるはずだ。


「アキラ」


 足を止めて、ハルが真剣な表情で告げる。


「諦めちゃダメだよ、絶対に。それはきっと後悔しか生まないから。アキラなら変えられる、ウチはそう思っている」

「……ああ、ちょっと弱気になってた。だけどもう大丈夫だ、ハルのおかげで元気が出たよ」

「うん、ならヨシ!」


 後ろ歩きを再開して、アキラから距離を取っていく。


「ここまででいいよ、こっから先は一人で帰るね」

「いいのか? もっと近くまで送るぞ」

「大丈夫。中央通りまで出るとアキラのマンションまで遠回りになっちゃうでしょ? 話したいことは話せたし、アキラは投棄地区ゲットーを通って帰ってよ」

「でも、」

「いいから!」


 歩みを止めず、照れを隠すように叫ぶ。


「それに二人で下校してるトコを誰かに見られたら恥ずかしいし!」


 じゃね! と明るい笑顔を残してタタタと小走りで駆けて行く。その姿が小さくなってからアキラは踵を返して投棄地区ゲットーへと戻り始めた。


「……俺の、味方か」


 ハルの言葉が耳の奥で蘇り、思わず頬が緩みそうになる。


 ハルのおかげで見失いかけていた事を思い出せた。例え、どれだけ変わってしまったとしても、あの頃に戻れないとしても、アイオライトは大切な居場所だ。始めからやり直すチャンスすら失う訳にはいかない。

 そのためには、やはり現アイオライトのリーダーであるショージュンと正面から話し合うしか方法はないだろう。だが今のままではまた感情論のぶつけ合いになるだけ。何か妥協点を見つける必要があった。


 しばらく一人で歩いて、金網フェンスを越えて投棄地区ゲットーに再び入る。


 不意に。

 ポケットに入れてある携帯端末が震動を始めた——着信である。


「……?」


 画面に表示された相手の名前は『非通知』。怪訝そうに眉をしかめながらも、アキラは画面を操作して通話を開始する。


「……はい、御代です」

『突然失礼します、なかはらすずと申します』


 聞いた事のない声に、記憶にない名前。

 弦楽器のように張りのある女性のアルト声だ。透き通ったその声音は電話の主の意思の強さを連想させた。


なかはらすずさん……ですか? すいません、掛け間違いじゃないで――」

『いいえ、私はあなたに用があるんですよ――しろあきらさん』


 どきり、と。

 驚愕に心臓を鷲掴みにされる。


「……あんた、何者だ?」

『第一校区の高等部二年生。所属は風紀委員会直属部隊「特殊任務遂行班」――通称「とくはん」』


 風紀委員会、だと?

 突然告げられたその名前に頭の中が真っ白になった。


『少しお話をしましょう、御代僚さん。あなたにとっても有益な内容になるはずですよ?』


 ザーザーと。

 先ほどまで隣にあった温もりの喪失を際立たせるように、景色を白く濡らす雨音が大きくなった気がした。

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