派閥(明治偏) 26 東京に帰り着き村田を伴って内務省の大久保に会うと、電報で村田君の事は大山さんから知らせがあった、鹿児島に帰郷している者の官位はそのままにしていある、おん
派閥(明治偏) 26
東京に帰り着き村田を伴って内務省の大久保に会うと、電報で村田君の事は大山さんから知らせがあった、鹿児島に帰郷している者の官位はそのままにしていある、おんしも陸軍中尉のまま、
である、一辺抜けた近衛軍には戻りにくかろう来週でも欧米を見にいきなさい、従道さあに言ってあるので兵部省によりなんせと言ったのです、一連の報告を済ませると、ご苦労様でした、
鹿児島も平穏でなりよりじあ、江藤さんの行方はわかりもうさんが時期みつかるでしう、明日から後始末に佐賀にいってきます、残念ながら江藤さんは断罪にしなければなりませんと言う、
ので、真一が本人は覚悟していましたよと言ったのです、この後江藤は自分の作った警察の指名手配写制度により四国で検挙される事になり、佐賀に送られた後裁判にかけられ、国家反乱、
罪にて死刑に処せられたのです、
村田と共に兵部省に顔をだすと村田どんの事は心配なかです、イギリスの日本大使館に連絡済みやって、来週の月曜日にイギリス行きの客船に横浜から乗り、しつかりと見てきやんせと言う、
ので、村田が海外の武器をよく見て国産出来るよう勉強してきますと江戸弁で返事すると、江戸弁がうまいじゃないかと従道が笑ったのです、
家に帰るとユキが出迎えご苦労様でしたと言うので、西郷さんも元気だったよ、これはイトさんからのお土産だよ、さつま揚げに生節とつぼ漬けだよと渡すと、まあお酒のつまみばかりです、
ねと笑ったのです、彼は村田経芳陸軍中尉だよ、来週の月曜日に横浜から欧米に留学するので、それまで家に逗留するよと言うと、村田がお世話になりますと言うので、江戸弁が上手ねと、
ユキが言うと、
鹿児島に帰る前は東京にも長くいましたので覚えましたといったのです、それでは村田君風呂に入ってきなさいといい、ユキが風呂に案内したのです、歴史に何か関係あるのと聞くので村田、
の未来を話すと、そうか鹿児島にいて西南戦争で死んでしまっては歴史が変るのね、それで真一さんに会わせたのだと納得したみたいです、ところで農学校の方はと聞くと、函館で助けた、
少年も何人かいますよ、
札幌農学校には獣医科がないので派遣されてきている人も沢山います、みんな開拓に燃えているので毎日一生懸命に勉強するのよ、ゆつくりでいいと言っているのだけど、みんなの情熱には、
負けるわ、これでは2年はかかるところが半年で終わりそうよと笑ったのです、村田がいい風呂でしたと上がって来たので、真一が風呂に行ったのです、この頃は五右衛門風呂から桐の湯船、
になっており、久しぶりに入る風呂はまた格別です、
汗を流して部屋に戻ると膳のしたくが出来ており、タイのおかしらつきの焼き物から沢山のご馳走が並んでいます、ほうこれはご馳走だというと、うめが旦那様の帰京と村田様の外国への、
留学祝いを兼ねまして出入りの魚屋で見繕ってもらいましたと言うので、ありがとうといい、村田とユキと真一で乾杯したのです、真一がところでどんな武器が開発したいのと聞くと、
一発ずつ入れる銃ではなく6発の玉を弾倉に入れ連発で発射できる銃を作ろうと思います、その後は30発くらい入る弾倉を考えて連射出きる銃に発展させたいと思っているのですと目を輝か、
せてしゃべるので、ユキが私の生徒も含めて若い人はみんな情熱をもっていますねと言うと、奥様は先生ですかと聞くので、獣医と言って牛や馬などの動物の医者なんだよというと、そんな、
医者もあるのですか、
黒田さんが北海道の牧畜、酪農には絶対必要なんだと言っていましたが、女子の身で大したもんですねと感心しているので、外国には医者、軍人、教師にも女子が一杯いるんですよとユキ、
が言うと、これから日本もそうなるんだと言ったのです、ユキがちょっと待っててくださいと奥の部屋に行き帰って来て、紙を束ねたものを渡しこれは私が作った辞書です、和英辞書と、
言って、
日本語の意味を探すと英語が出てきます、さいしょの頁には挨拶などの日常の会話が書いてあります、これをもっていれば向こうにいって役に立ちますよと言ったのです、村田は手にとって、
見ていましたが、これは素晴らしいありがたく頂きます、お二人とも英語もわかるんですかと言うので、少しだけですよと真一が言うと、神様のお導きですね、鹿児島で席に座らなければ、
ここには来なかったわけですと言ったのです、
夜も遅くなったのでユキが寝酒とつまみを持って部屋に案内し、ここに逗留してゆっくりしてださいと言うと、お世話になります、さつそく奥様に頂いた辞書を勉強しますと嬉そうでした、
ユキが戻って来て素直でいい人ですねと言うので、鹿児島での盟友である篠原を彼は田原坂で狙撃して一発で倒すんだよ、歴史は残酷なものだね、もし僕がそれを阻止しょうとしても、
歴史はそれを許さないのさと盃を飲み干したのです、
ユキが私達はただの傍観者なんだから仕方ないですよ、でも今二人でやついてる事が私達のいた未来を作っているのです、役目がすめば元の世界に戻してくれますよと酌をしたのです、うめ、
がつぼづけとイカのトンビを持ってきたので、トンビをみてよくあったねと聞くと、出入りの魚屋にイカ刺しを作ったあとのトンビはどうしているか聞きましたら棄てているというので、
もて来てもらったのです、
奥様に聞いたのでトンビの部分だけ取り出して火にあぶって作ってみました、以外と美味しいですねと言うので、すご~いと感心すると、旦那様に喜んでもらって嬉しいですと喜んだのです、
ところで実家はどこなのと聞くとここ深川ですと言うので、ご両親はと聞くと江戸の大火で死んでしまったのです、私は武家奉公に出ていて一人助かったのですというので、それは気の毒、
にと言うと、
いいえ、こんないい旦那様と奥様にお使えして嬉しいです、昼間は奥様の生徒なんですよ、私も奥様みたいになりたいのですと言うので、それはいい、牛馬だけでなくこれからは犬猫等も、
ペットとして飼う人が増えるので、動物病院でも開くといいよと言うと、ええ、毎日が楽しいですよと笑い、それではごゆっくりと部屋を出ていったのです、女子はうめさん以下3人学ん、
でいるんですよ、みんな素直でいい子ばっかりですとユキが言ったのです、
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