候補車

 何やかんやが有りまして『現実的な範囲でお前の好きな車で』と両親が言ってくれました。求職中でいわば居候の私の頼みを聞いてくれるとは、有り難いものです。そんな訳で、『四人乗り』『軽商用バン』『母でも乗れる』を条件に候補を捜します。


 候補その① ダイハツ ハイゼットカーゴ

 ダイハツが長年作り続ける軽商用バン。駆動方式はFRと四輪駆動。トランスミッションは五速マニュアルと四速オートマチックが選べる。上級グレードにターボ有り。登場が二〇〇四年と若干古いのが欠点か。可もなく不可もないのはトヨタグループだからか。京丁椎の求めるグレードだと車体色が白と銀しか選べない。


 候補その② ダイハツ ハイゼットデッキバン

 ハイゼットカーゴの特装車。カーゴの荷室部分をオープンにしてある。要するにバンとトラックの中間。後部荷室デッキバンは汚れ物を積んだりレジャーするのに便利。元々は電気店で冷蔵庫を運ぶのに開発されたと言われている。ベース車の登場が若干早いのと、長物が積めないのが欠点だろうか。我が家の使い方に合っている気がする。やはり京丁椎が求める必要最低限のシンプルな装備のグレードだと車体色は白と銀しか選べない。


 候補その③ スズキ エブリィバン

 スズキが長年作る軽商用バン。駆動方式はFRと四輪駆動。トランスミッションは五速マニュアル・四速オートマチック、そしてスズキ独自の五速自動シフトがある。欠点ではないが、京丁椎は整備士時代にスズキの車で何度も痛い目に会っているので良い印象が無い。これに関してはカタログを取り寄せなかった。恐らく車体色は(以下略)


 上記二車は昔からあるキャブオーバータイプの商用バンとその特装車。俗にいう『箱バン』だ。今まで乗っていたアクティバンに近いものがあり、下手をすれば乗り換えた事すらわからないだろう。その位よく似たフォルムだ。運転席からの見晴らしが良い。今までバモスに乗っていた背の低い母でも運転しやすいだろうと思う。実際に乗ってみたけど違和感が無い。


「さて、昔ながらの箱バンはこれ位か。寂しくなったもんやな」


 以前は三菱とホンダ、そしてスバルも昔ながらの箱バンを作っていましたが、売れ行きが悪く三社とも撤退しました。スバルは箱バンだけでは無くて軽自動車の製造から撤退しています。スバルはダイハツから、三菱はスズキから車体を供給してもらっているのかな? ホンダはアクティに代わる新しい軽バンを出しました。そこで『ミニバン派生商用バン』も調べてみます。


 候補④ ホンダ N-VAN

 ホンダが軽ミニバンのN-BOXのプラットフォームを使って作り出した軽商用バン。ハイゼットキャディーと違って四人乗れて最大積載重量は三五〇キログラム。運転席以外のシートを畳むと真っ平らになるのが特徴。ホンダはこのギミックが好きな様で、今乗っているアクティバンも真っ平らになる。その為に運転席以外のシートは必要最低限。助手席シートはリクライニングもスライドもしない。後席の小ささが気になるが、京丁椎の場合はほぼ一人乗りで使う。問題は無いだろう。ピラーレスで助手席側が大きな開口部だが、車体剛性は大丈夫だろうか? もちろん車体色は(以下略)


 候補⑤ ダイハツ ハイゼットキャディー

 ダイハツが軽ミニバンのウェイクをベースに作った軽商用バン。駆動方式はFFと四輪駆動。乗用車的な雰囲気で可愛らしいと思ったが二人乗りのみで最大積載重量が一五〇キログラムしかないので今回は除外した。二人乗りでは困る。カタログを取り寄せる気にもならなかった。


 以上、ハイゼットキャディーを除く四車を候補にした理由の一つはアクティバンとバモスに使っている十二インチアルミホイールが使えるから。アルミホイールだけでなく、スタッドレスタイヤも使い回せる(さすがにタイヤは新品にするけど)からだ。少しでも節約したいのだ。

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