第二章 二人の魔法少女
2-1
昔々のお話です。
神代の時代、神様でも人間でもない者たちがいました。
彼らは神々のような力を持ちながらも神ではなく、人のような外見を持ちながらも人ではありませんでした。
神々からは『虚ろの民』と言われ、人からは『人ならざる者』と言われていたのです。
ある時、彼らは自分たちが何者であるのかを知るために神々に対して戦いを挑みました。
当然の事ですが、神々に敵うはずもなく、負けてしまったのです。
しかし、神々は虚ろの民を滅ぼしはしませんでした。
足が地に着いていない彼らを哀れに思い、神々は使命を与える事にしたのです。
『日出ずる国に災いをもたらさん者現れし時、己らの力をもってその災いを振り払わんとせよ』
そうです。
神々は彼らに日本を守れという使命を与えたのです。
それ以来、日本に危機が迫るたびに虚ろなる者達が暗躍し、助けてきました。影の守護神として、ずっとずっと日本を守ってきたのです。
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