第43話 恋する男はスーパーサイヤ人になれない
50男が二人、焼き肉を食いながら、過去を悔いながら、注文した角ハイボール
濃いめでお願い!
と大きい僕らを更に上回る大きい副店長にお願いしたら、飛び切り濃いめのハイボールにしてくれた
おかげで人生で初めて焼肉を食って酩酊したよ
仕事の話もそこそこに、話題は「女というものは……」みたいになって、ああ、なんだかよくわからんが、ともかく男と女は生き物として、プロトコルが違うって結論になったんだっけな?
バツイチになった彼の話は、どれも説得力がある
もちろん全面的に彼の見方になるわけではない
僕はそういう苦い話を、笑ってできるようにしてくれるお酒と肉の見方だ
ここでいろいろ書いているせいか、そういう話が、僕のところにはいろいろと集まる
或いは50歳という年齢やこの時期ということがあるのかもしれない
僕がライブ配信番組やバンドや執筆や世界的なミスコンの地方大会の運営事務局といった活動をしていることから、人生が充実しているだとか、リア銃だとか、そういうお褒めの言葉を頂くことがあるのだけれど、それはきっと、そうじゃないと思うのよね
いろいろやっているから、充実しているのではなく、楽しいと思うことをしているからこそ、充実感があるのよ
で、恋は充実感をともなわず、愛は充実感の上に成り立つものではないかと思うのです
恋をするという状態は、会いたくて、会いたくて仕方がない状態で常に飢えています
恋をしたいという状態は、出会いたくて、出会いたくて、でも他に代用が効くものがあれば、おざなりにできます
愛するということは、愛するだけの安定や充実がなければ、叶いません
愛は見返りを求めず、恋はその逆に相手の好意を自分に向かせたいという気持ちに飢えています
つまり相手を求めるのです
ただ求めれば得られるというものではないので、恋は女を美しくします
そして男を女々しくします
恋する男は悟空にはなれません
せいぜいヤムチャです
僕は恋をし、日に日に女々しさを増して行きます
最近見た夢は、意中の女子が拉致されてエッチな目にあっているところに助けに行くという、まぁ、それはそれは酷い物です
そんなことだから、焼肉屋で酩酊してしまうのでしょうね
いや、マジ、会計も何も覚えてないわ
もう一軒、自分は飲みに行くつもりだったとか、そういう記憶の断片はあるのですがね
たぶんたどり着けずに家に帰ったのかな
バンド仲間のタイムラインに『酩酊してます』って書き込むくらい、意識ははっきりしていたのでしょうが、記憶に残らない
もしかして・・・UFOにでもさらわれたかしら
では、また次回
虚実交えて問わず語り
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