浮遊戦艦の中で165
「ですが、この今後わたくし自身はどうすればよいのでしょう。この後、作戦で正太郎様をお救い出来たとしても、わたくしのこの真実をお伝え申し上げるべきか迷うところです……。一般的には、超人工知能神〝ダーナフロイズン〟の存在は
これこそがマリダの葛藤なのだ。
彼女はこの時点で、まるで人間のようだった。完璧なるアンドロイドの名を欲しいままに世間に認知されている彼女だが、実はそこのところ人間と何も変わらない。人々の為に行動を起こしつつも、自分の大切な部分を守ろうとする反作用が彼女を不安定にさせている。
マリダ自身もそれは解かっている。
「あの時……シャルロッテを亡き者にしたわたくしの行動は、正にわたくし自身の立場を守るために過ぎなかった行為……。シャルロッテに対し、あれほどまでに偉そうなことを言っておきながら、わたくし自身がシャルロッテと同じ……いえ、それ以上に下衆な考えで行動してしまっていたのです」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます