神々の旗印186
マドセードとエセンシスの兄弟たちは、慌てて自分のレーザーソードを引き抜いた。彼らとて、ひとかどの戦士として鳴らした実力の持ち主である。どんなに突然の出来事とは言え、彼らの剣はまるで津波のように押し寄せる人間もどきを次から次へと切り裂いて行く。
「なんであっしらがこんな目に遭わなきゃならないでゲスか!?」
「オラたちがこんな事をして何になると言うだすですか、背骨折りさん!?」
彼ら兄弟の剣さばきは、正太郎に引けを取らぬほどの腕前である。言葉尻は焦りを感じさせていたとしても、しっかりと相手の動きは見えている。
「それがなるんだよ! こうして騒ぎを起こせばな!!」
言いつつ、正太郎も負けじと縦横無尽に剣を振る。
「それはどういうことだすです、背骨折りさん!!」
「こんな騒ぎを起こして、どうなるでゲスか!?」
彼らが揃ってヒイヒイと息を上げ始めた、その時である――
「な、何か来るよ、兄貴!!」
アバター姿の烈太郎は、その小さな体で人間もどきの頭の上をひょいひょいと軽々飛び上がって見せる。すると、
「ほら、おいでなすった。本隊のお出ましだぜ!!」
正太郎は振り向きざまに後方を見やった。
「本隊? 本隊とは何でゲスか!?」
マドセードが二刀のレーザーソードを器用に操りながら問う。
「本隊と言えば、本隊に決まってんだろ! ペルゼデール軍第七方面部隊のお歴々さ!!」
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