神々の旗印136
それは正に青天の霹靂。彼らにとって予想だにしない光景だったのだ!!
「お、おい烈!! 今……空の上に地上が見えたよな? 大きな街がみえたよな!?」
「う、うん、兄貴……。しかもチラッとしかみえなかったけれど、あの三角の赤い色をした見慣れた鉄塔は……」
「絶対に……絶対に東京タワーだったよな?」
彼らの機体は急速に落下を始める。それは彼らの今現在の地上とも言うべきヴェルデムンドの大地への墜落である。
しかし彼らは見た。その目ではっきりと見たのだ。彼らの飛んだ頭上の遥か先には、それは懐かしい彼らの故郷の街が上空から
「い、一体どういうことなんだこりゃあ!? 一体どういうことなんだよ烈!!」
「あ、兄貴! そんなことオイラにだって分かるもんか! 兄貴がてんで見当もつかないことを、このオイラに分かるもんか!!」
彼らは驚きの余り、途轍もなく取り乱していた。戦闘中であるにもかかわらず、脳内が混乱して収拾がつかなくなったのだ。
それもその筈である。なにせ、今まで巨大植物の妨害によって上空すら観察できない状態が続いていたため、このヴェルムンドという独特の世界は完全なる異世界、または別星系の類い稀なる地球に類似した惑星であると考えられていた。
なのに、少しだけ上空に飛び出して見れば、空と空が相反して地上を共有する同じ星の光景が垣間見えたのだ!
「じゃ、じゃあ、兄貴? オイラたちのヴェルムンドは、地球と同じ場所に位置していたというの?」
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