出て行くか、払うか──家賃保証会社の話

作者 0207

第20話 大家さんへのメッセージ」への応援コメント

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  • ちょっと疑問なんですけど、家賃保証会社の店子担当者と接触しようとする大家さんっているんですか?
    誠実で心配性の人ならそうする場合もありうると思うんだけど、まあ、そういう人がいても不動産業者がブロックしてしまうかも知れませんが。

    作者からの返信


    いつもお読みくださいまして本当にありがとうございます。

    [店子担当者]というのが、ちょっとわかりかねるのですが[大家が家賃保証会社と接触する事はあるのか?]というご質問でよろしいでしょうか?
    ※私の書き方がお気に触ったら謝罪いたします。

    結論を言えば、全然あります。
    ただし、パターン毎に少々異なりますので、説明をします。

    共通するのは、大家さんが自分から保証会社に連絡してくるなら、保証会社は普通に応対します、だと思います。



    まず賃貸物件というのは3パターンに大別されると思います。
    ※たぶんご存知でしょうが、どうかお許し下さい。

    1:大家さんが管理している賃貸物件。

    不動産会社が賃貸仲介を行いますが、掃除とか家賃の管理とかは大家さんが行っている物件です。
    家賃の振込先が大家さんだったり、直接大家さんの所へ支払いにいったり。

    この場合は当然不動産会社は管理してませんから家賃保証会社-大家さんで直にやりとりします。

    当然、大家さんは直接連絡してきますし、保証会社からも連絡します。
    ※少なくとも毎月[102号室が延滞しました、立て替えてください]の連絡がきます。

    2:大家さんが物件の管理を不動産会社に任せている

    ご質問のパターンはこれかと思います。

    結論を言えば、大家さんが直で家賃保証会社に連絡してくる事は多々あります。延滞状況を聞きたいとか。

    ただし前提があります。

    まず、長期的な延滞が発生してない、孤独死や夜逃げで保証会社が部屋を片付ける必要がある、などの問題が過去や現在に発生してない場合、そもそも大家さんは保証会社の存在を認識してない事が多いのです。

    なぜか?

    入居者は管理している不動産会社に家賃を払いますが、延滞した場合は保証会社が不動産会社へ支払い、入居者がちゃんと不動産会社に払った場合は普通に、どちらも大家さんには家賃収入が届けられます。
    ※ただし延滞した場合は保証会社→不動産会社への送金日の関係で大家の手元に届くのが遅れる事があります。

    つまり延滞しようがしまいが、大家さんの銀行口座には振込人[不動産会社]名義で家賃収入が届けられているのです。

    毎月毎月2週間延滞、支払う、のサイクルを繰り返す場合、大家さんもそういうもんかと思ってます。たまに延滞して、保証会社が立て替えて、大家さんの口座に入るのがちょっと遅れても、そんなもんかと。なかなか保証会社の存在を認識しないのです。
    (いやまあ認識はしているのかもしれませんが、直に連絡を取ろうと思う存在とまでは思わないという意味です)

    繰り返しますが、大家さんの口座に振込まれる家賃収入の振込人名義は不動産会社ですので、保証会社の名前など出てこないのです。
    ※全部が全部そう、ではないです。決済代行会社名義(口座引き落としをする会社名義)の場合がありますが、とにかく重要なのは口座に保証会社の名前も出ないのだから、保証会社を認識しない、のです。
    ※ごくまれに保証会社の名前が出る契約もありますが。


    もちろん、入居の契約締結の際保証会社が入る事くらいそりゃあ不動産会社も伝えているとは思うのですが、大家さんは高齢の方も多いですし、やはり契約締結時に大家さんと話をするわけでもないので、何か問題が発生するまでは保証会社の存在を認識していない事が多いのです。
    或いは[保証会社を使う]事は家主の意向であっても、どこの保証会社か、まで把握してない。だったらそれは認識してない事と大差ないですよね? 


    では、認識する場合はどんな場合か?

    ・保証会社が督促をしていて、どうも室内の確認が必要である。大家がもっている鍵の貸出の必要がある。

    不動産会社には契約中の部屋の鍵は無い事が最近は増えました。
    理由は、不動産会社に保管されている鍵を使って、犯罪がそれなりの数、発生したからです。

    ・入居者が亡くなった。親族は知らないと言っている。部屋の片付けの必要がある。

    不動産会社から言われて、ああ、保証会社が片付けてくれるんだ、と知るようです。
    病院で他界されて鍵が見つからない等の場合は、上記同様大家さんに鍵を借ります。

    ・延滞が長引いて裁判をする。委任状が必要。

    賃貸人(であり所有者)は大家さんだから、大家さんの委任状が必要です。

    こんな時大家さんは保証会社の存在を明確に認識します。


    では、直接やりとりするのか?

    これは、本当に不動産会社の担当者による、としか言いようがないのです。

    保証会社としては、直接鍵を借りたり、委任状をもらったりする方がスピーディなのでそうしたいです。
    ただ不動産会社に[直接連絡していいですか]と聞いても、断られる事が多々あります。
    理由は、まあ、悪口言われるとでも思ってるんですかね。
    あるいは、保証会社の人間なんでサラ金出身のチンピラだ、大切な大家さまに失礼な口を聞いてはいけない、と明確に思ってんなオマエ?と感じる不動産会社の人もいます。
    私の見立てではどう考えても不動産会社の人間の方がマナーはできてませんが。
    ま、それは置きます。


    ただ、[大家さんに直接連絡してもらっていいですよ]、という不動産会社の方もいます。
    その場合は連絡します。

    明渡訴訟になる場合は今後の流れに関して不動産会社では中々説明できないので、保証会社から直接連絡してくれ、という場合があります。


    一旦連絡して話してしまえば、大家さんもこちらを認識しますし、保証会社担当者の名前や電話番号も把握しますし、それからも延滞状態とか気になる方は連絡してきます。


    また、入居者の死亡や夜逃げなどで家財道具の処分のため大家さんから鍵を借りる際に直接連絡を取った時、保証会社は大家さんに撤去費用など求めませんし、やはり督促とかに興味もあるのでしょう、それからは頻繁に[この前はありがとうございました。ところで101号室の人の支払い状況はどんなでしょうか?]と聞いてこられたりもします。
    実際、払おうが払うまいが、ちゃんと保証するからあんまり大家さんにはそこは関係ないんですがね。



    3:サブリース物件
    ひところ話題になったあれですね。田舎にぼんぼん必要もないアパートが建立されているあれです。
    大家さんが部屋の所有者、それを不動産会社に貸す、不動産会社が入居者に貸す。
    ※もちろん普通に街中にもありますが。


    賃貸人は不動産会社です。

    この場合はまず大家さん(所有者)が保証会社に連絡してくる事はありません。
    たぶん、保証会社を認識もしていません。

    ただし、裁判で、通常は賃貸人(この場合は不動産会社)が原告でOKなんですが、誰が住んでいるのかわからない場合等は所有者が訴訟を起こさなければならない場合があります。
    この時は委任状の取得が大家(=所有者)から必要になりますので、その際に保証会社とのつながりができます。
    その後興味本位で時々連絡してくる大家さんもいます。ただしこれはかなり例外です。

    ただ、これも[直接大家さん(所有者)に連絡して委任状もらってもいいですか]と不動産会社に聞いても、まず嫌がられます。
    ま、この場合はサブリースなので、さすがに[そら直接連絡されたくなかろうな]と思いますが。



    以上。わかりにくい箇所も多々あると思います。
    もし、ご不明な点があれば回答させていただきます。

    結論としては[大家さんが保証会社を認識していて、電話してきてくれるなら、こちらは全然応対します。だけどそもそも保証会社を認識してない大家さん多いよね?]です。

    2018年12月5日 19:55 編集済