いつもひそかに生きてる

作者 @naka-motoo

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★★★ Excellent!!!

 身近に散在している懸案でありながら、その多くが積極的に手を差し伸べられることなく日常に埋没している「いじめ」という問題。
 学校、職場、そのシーンは多岐にわたるのに、日本人特有の共同体の和に波風を立てたくないという場当たり的で誤った価値観によって、その多くが黙殺されています。

 このエッセイには、その発生のプロセスから問題点の在りか、そしてその対処にかかる具体的な方法について、筆者の深い考察によって得られたひとつの解が実に繊細かつ精密に書き綴られています。

 小学生のとき家庭の事情で2回転校して三つの小学校へ通い、昭和という時代に飲まれ当たり前のようにいじめを受けた私としては、いまいじめを受けて思い悩んでいるキミ、そしてそのコミュニティーの先導をつかさどる立場にある方々に、ぜひこのエッセイの一読をお勧めしたい。

 小説では伝えることができない、本物の心の叫びです。

 
 

★★★ Excellent!!!

「いじめ」なんていう生易しい言葉がいけない。なぜメディアは、こんな中途半端な言葉で誤魔化すのか。誤魔化しているのに正当化するのか。
 これは「犯罪」「傷害・殺人罪」だ。必要悪ではなく、絶対悪だ。

 最近、いじめ容認とも捉えられるような文章を、ここカクヨムでも他メディアでも見かけて歯噛みする思いでいた。
 作者は作中で人格の「全否定」と「部分否定」をされた者の違いを述べていたが、とても納得した。
 鬱病との関係性、その後の人生に及ぼす影響、次世代への連鎖。
 全ての要素で最も最悪な経過を辿ったサバイバーの私には、生半可なモチーフとして「いじめ」を扱った作品は傷を抉るだけのナイフでしかない。
 この作品を読むのも躊躇した。しかし読んで良かった。作者の「本気」が感じられたからだ。

 そろそろ言い訳を並べ立てて「必要悪」だと言うのをやめませんか?
 対岸の火事だと思っている人にこそ読んで頂きたい。

 犯罪被害者を一人でも減らすために!

★★★ Excellent!!!

いきなり自分語りになってしまいますが、私は『いじめは他人の都合だからなくせない。それを踏まえてこれからどう生きるかが問題だ』と考えています。

しかし、この著者は本気で『いじめの抹消』という巨大なテーマに真剣に挑み、自分なりの具体的な提言を述べている。
なので、「こうした別の考え方と視点もあるのか」と新しい気付きを得て、新鮮な気分を味わうことができました。