三十年前には自分の書いた小説を読んでもらいたかったらコピー本を作ってイベントに持って行ったんだ

作者 奈月沙耶

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★★★ Excellent!!!

たぶん、作者様と同じぐらいの年代だと私は勝手に思ってるのです。ワープロとかね。
でも、書かれている内容は、わたしが歩んできた小説を書く、という世界とぜんぜん違う。

文芸部に入ればみんなコピー本は作るんですよね。
でもそれを外で売る、っていう発想がまったくなかった。コミケの存在も知ってはいたけどそれは遠い異世界の話で、自分がそういう形あるものを作る、なんてことはまったく思ったことがなかった。都会の人のお祭りだと思ってた。

なので、この中にある文章のひとつひとつが、キラキラしたまぶしい、でもなつかしい、昔の町並みの明かりみたいに思えます。

でも、ツイッターで、高校時代同じ文芸部だった人が、なんか有名な編集者みたいなツイートでいっぱい回ってくるのを見ると、思わずフフってなります。あんた高校のとき初めてのキスはカレーの味がしたとかいう小説書いてたじゃんwみたいなこと。

高校の文芸部って、なつかしいですね。

★★★ Excellent!!!

お客様、いつも弊社をご利用いただき、まことにありがとうございます!

時は寝ていても過ぎてゆきます。
笑っていても、怒っていても、哀しんでいても、楽しんでいても。
けど、主人公の想いは最初から変わりません。

それは『書きたいなぁ』です。

主人公の、『書きたいなぁ』の歴史。
読み手の貴方も、その歴史の一部に加わってみませんか?

今はもう、鈴はありません。
貴女の欠けた歴史はワタシが埋めておきます。
頑張れ、頑張れ頑張れ!

またのご利用を、末永くお待ちしております(笑

★★★ Excellent!!!


 私も1990年代にコピーで同人誌を作っていました。
 正確には、私がやっていたのは「会員制の創作同人サークル」で、会員から原稿を集めて本にして、できあがったものを郵便で会員に送っていたのです。即売会にはあまり縁がありませんでした。
 連載小説ばっかりですからね。そりゃ売れっこない。

 でも、そうさく畑とか、晴海コミケとか、定額小為替とか、懐かしい単語がいくつも……
 なにより、自分の書いたものが本の形になって、それを読んでくれる人がいる、という喜び……
 
 読んでいて、その喜びが蘇ってきました。
 やっぱりアレは自分の原点なのだなあ。
 あの喜びを忘れないように生きよう。

 

★★★ Excellent!!!

はじめは書いているだけで楽しかった。
読んでもらえるだけで嬉しかった。
近頃、上手く書けることばかりが気になってこれらのことを忘れてしまっていました。
私はカクヨムにくるまで創作活動はこっそり一人でしていたのですが、こういう青春時代を過ごせばよかったなあと多少後悔しています。それだけ一冊の本を作る喜びは何物にも代えがたいことのように思います。
初心忘るべからずということでしょうが執筆が嫌になった方は一度筆を置いてこちらの作品をじっくり読んでみることをおすすめします。

★★★ Excellent!!!

昔の話、のように思えるでしょう。
だって、30年前の話です。その時代に生まれてすらいない人にすれば、自分の作品を人に読んでもらえるためには、こんなに手間がかかったのか、と驚かれることでしょう。
また、その時代を知っている人には、ああ、懐かしい、と込み上げるものがあるでしょう。

しかし、この作品を読んでいくにつれて、「技術やツールが変わっても変わらないもの」を感じます。
それは、「書くこと」「読むこと」の楽しみ。
伝えようと必死になること、伝わったときの胸が熱くなる感じ。
何がどう変わっても、変わらないものだ、と思いました。

★★★ Excellent!!!

どうしてこんなに心が揺さぶられるんでしょう。応援と★の数を見るまでもなく、たくさんの人が心を揺さぶられたと思います。

それはたぶん、私たちはこの物語のことを知っているから。この物語の中には私たちがいるからです。

もちろん、私たちはこの物語の主人公とまったく同じ体験をしているわけではありません。でも、主人公が感じたたくさんのこと、何かを作りたいと最初に思ったときの気持ち、それを初めて作ったときの感動、自分の作ったものを他人に見せるときのとてつもない緊張感、上手くいかないときの苦しさ、それでもやっぱり何かを生み出さずにはいられない根源的な欲求、それを私たちは知っています。

それがいかに大切でかけがえのないなものかということを、この物語はとても自然に、でもとてもリアルに思い起こさせてくれるのです。

ここにあるのは、何かを生み出すことに関しての普遍的な、でもとても大事なもの。

何かを作ったことがある人はもちろん、これから何かを作るかもしれない人(つまりすべての人)に、是非読んでほしい物語です。

★★★ Excellent!!!

初めて小説を書いたとき。
それを初めて友人たちに見せたとき。
なんにでも初めてがあって、それでいて終わりが来る。
楽しかった日々は続かないし、続けることが難しくもなる。
それでもやっぱり帰って来たいと思うところがある。
かつてネットのない時代。交流の場は本やイベント。
でも今は、簡単にネットを通じて見せあいっこが出来ます。
そうしてドキドキ投稿したとき。初めてコメントを貰ったとき。
その嬉しかった瞬間を思い出させてもらえる作品です。
少し今に煮詰まっている方。
ちょっと初心を思い出してみませんか?

★★★ Excellent!!!

作者の個人的な経験を語っていながら、一つの物語として、「カクヨム」で見事なラストを迎えます。

繊細な感性と経験が見事に調和してこその、凄みのある文章。
技術的にも、かなわないなと思う作者さんの一人です。

創作のお手本として、また、カクヨムで作品を書き続けていくことに迷ったり、自分がなぜ書いているのかわからなくなった時に――色々な場面で創作の励みとなってくれる秀作です。

★★★ Excellent!!!

こういう自伝的物語が読めるのは、カクヨムならではのことだろう。

カクヨムをはじめとする投稿サイトのお陰で作品発表の手段があまりにも豊富になっているいまだからこそ、行き詰まっている作者様たちは多いのではないだろうか。
自作への評価が思うように上がらない理由を思い悩むがゆえに、自身の持つ力をも信じられなくなることがままあるのではないだろうか。

そんなスパイラルに陥ったときにこのお話を読んでもらえたらなあと切に思う。
決して忘れてはいけない「何のために自分はものを書いているのか」ということを思い出せるはずだ。
いや、思い出して欲しいと思うのだ。

このお話を懐古趣味と切り捨てる人は多いかも知れない。だが作品発表のための手段・方法がどれだけ豊富になろうとも、作り手の想いというものは今も昔も変わらないはずだ。
手段が豊富になったいまだからこそ、忘れてしまいがちな出発点をしっかりと心に持っていてほしい。


きっとこのお話は、そのための一助になると思う。

★★★ Excellent!!!

 経験談、思い出。そんな言葉では、まとめることができない。それはどうしてだろう。
 ちょっとした、ただの共通体験のはずなのに。どうしてこんなに胸が熱くなるんだろう。
 
 読みやすいだけの文章に飽きた方は、是非お読みください。ただ意味を追うのではなく、作者の心を追いかけているような気持ちになります。

 同人活動とは縁がなかった人も。まだ生まれていなかった人も。これを読めばきっと、わかるはずです。