錬金乙女とコッペリア

作者 冬村蜜柑

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★★★ Excellent!!!

命ある人形コッペリアと暮らしながら錬金術を学ぶ少女プリマのお話。

二人の「丁寧な暮らし」がとっても素敵で、うっとりします。
温かいシチューや時間をかけて作ったタルト、コッペリアの可愛いドレスに窯の火のぬくもり。
そしてキャラクターも個性的です。大事な親友は頼りになるし、剣の達人でもある女吟遊詩人や、育ちの良い穏やかな男の子も魅力的。

彩り豊かに描かれた日常を、賑やかな隣人たちと過ごしてみたい人にオススメします。

★★★ Excellent!!!

錬金術、その響きだけでワクワクしますよね?
駆け出しの錬金術師、彼女を導くのは偉大な祖父の過去と、そして素敵で可憐な贈り物。
彼女を支えるのは、頼りになる仲間たち。

時に哀しみ、時に苦しみ。
彼女の青春の始まりを読ませてもらったような、柔らかく暖かな気持ちになりました。

そして、料理!
作者様らしい、香り立つような料理描写もまた、必見です!読むときは是非、紅茶を片手に。

★★★ Excellent!!!

偉大な錬金術師の祖父が亡くなって、ひとりぼっちになっていた少女プリマが、ゼロから錬金術を学んでいくお話。
人形コッペリアは、錬金術の先生というよりも、よき相棒。

調合だけではなく、プリマ自ら素材集めをしたり。
村人たちに、親友、仲間たちと、助け合いながら、プリマはコッペリアと一緒に成長していきます。

空腹でなくとも、お腹の虫を刺激してくる、飯テロ風景のように、美味しく甘いだけでなく、切なくほろ苦いこともあります。

さぁ、とっておきのお菓子とお茶を用意して、ほのぼのアルケミストファンタジーをぜひ堪能してください。

★★★ Excellent!!!

一言でいえば師匠付きのアトリエシリーズ。

偉大なる錬金術師の祖父。だが偉大さを知らぬ少女プリマは、残された錬金人形『コッペリア』の導きに従い錬金の道に進むことに。

街の人達の助けも借りて、歩きだした彼女の運命やいかに?

作風は冬村氏の他作とおなじくほわわふわーんとした世界の、ほのぼのとした流れ。グロテスクというのも『狩ったものをいただく』程度なので苦手な人でも安心して読める。

また特筆すべきは食事だろう。

美味そうに書かれているのは勿論だが、すべて再現可能なものばかりなのだ。レビュー者はこれ読んでミートパイを作った。

ミートパイはいいぞ!!!

出来立てはふわっと香ばしいバターの香りが漂い、表面はパリッとしたパイ生地がサクサクと歯に楽しい。しかし底部はモチモチふにっと面白い食感。切り出して噛めばほろっと崩れるひき肉が、一瞬で口の中に広がり噛めば噛むだけ旨味が返る。

また一晩経ったミートパイも捨てがたい。今度は湿気を吸ってパリパリ感は失われるが、その分モチモチ感が大幅にアップ! 同じパイなのかとおもうほどの食べごたえは、胃をもって『だいまんぞくです』と言わしめるどっしり感だ。

美味い、旨い、甘い!

この話を読む人は、ぜひ作中の料理にも挑戦してほしい。さすれば心も体も充足すること間違いなしなのだ。