第149話 誕生会Ⅸ

 大剣をナイフで空中に弾き飛ばし、私は左手で彼の首を掴んだ。そのまま空中に投げ、転移で真上に移動、そのまま叩き落とした。

 避けようとしていたが間に合わずにもろに私の攻撃を受けた。

 口からは既に血を吐いていた。もう動けないはずだが、それでも立とうとしていた。


「まだ・・・まだ・・・」


 朦朧としている。それでも立ち上がり前へと歩いていく。下へと降りた後、彼の腹を足で蹴り飛ばし、壁へと叩きつけた。

 そのままぐったりと体を動かす事はないだろうが、それでもまだ軽く息をしていた。


「もうこれで動くこともないし、もはや死を待つだけか」


 放って置いてもどっちにしろ死ぬんだけど、ともあれ、救援は当分来そうにもない。あとやる事は一つだけである。

 部屋の隅に隠れているシャルガン、彼を引っ張り出す必要がある。どこに隠れているのかも分かっているので、あとは実行に移す。


「ひい!!」


 とりあえず、ソファの後ろに隠れていたシャルガンの首元を掴み、この部屋の中央に上げ飛ばした。そのままゆっくりと私が近づいていく。


「命だけは命だけは!!」


 そいつの威勢とかはもはや見る影もない。自身の命が危ないと思ったら、命乞いとかする。だが、これも既にを行っているので、別に命まで奪うつもりはない。

 先程から頭を下げている彼を蹴り、寝かす。その上にハイヒールで踏む。


「痛い痛い痛い!!!」

「一つ言い忘れてました。外には声も何も届いてないって事」


 この部屋に入る前に、空間遮断という音を聞こえなくする魔法を使用している。この部屋のすぐ目の前がパーティが行われている会場だ。騒ぎが起これば、会場色々と起こるはずだ。

 だが、今一切の出来事は会場では起こってない。


「許して許して!!」


 じたばたと暴れ始めるので、徐々に力を増して踏む。そして、離した後に足で蹴り上げ、そのまま地面に落とす。


「痛!!」


 その後に軽く蹴り飛ばした。転がるシャルガンの目には涙が止まらなかった。

 だが、こんなのでは生ぬるいな。もう少し痛めつけてみるか。持っていたナイフを地面に落とし、私は軽く両手の合わせながら、彼へと近づいた。



「ぐ・・・ふ・・・」


 これくらいなら、半年はまともに動けない。

 シャルガンはピクピクしながら、地面に倒れていた。顔は膨れ上がり、体の一部は青く晴れている箇所もあった。

 使った装備の回収をした後、私はその部屋から何事もなかったかのように、最初蹴り破ったドアのあった所から出ていった。

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