第112話 戦場へご案内

「話は既に聞いていると思います。明日、私達特進クラスは現地へと赴きます」


 突如と静まり返った教室で出たカミングアウト。今の所押し込んでいたはずであるが、何か裏がありそうな予感だ。


「上からの指示で、戦場の後方の手伝いを司令として受けたの。あなた達には明日朝一番に学校前に集合になります」

「ちょっと待ってくれよ。明日って――」

「最近先輩方がいないと思ったのはそこへと向かっていたからなんですね」


 最近、妙に先輩方がいない事が度々あった。クラス関係なく、一クラスがいなくなり、戻ってくれば次のクラスがいなくなっていた。それがいつ頃から始まってたかは分からない。

 今のうちに戦争というのを間近で感じてほしいのであろう。その分、警備とか厳重になっているだろう。それが逆に安心出来るかと思えば、無茶苦茶不安になる。

 理由としてならば、厳重過ぎると、そこへ敵が攻めてくる可能性もあるかもしれないからだ。


「警備はいつも以上の人員を入れ、更には戦線から数キロ離れた位置になります。それでも装備とか持ち込んだ方がいいんだけど」

「必ずしも安全ではない・・・という事ですか」

「必ずしも安全とは言えません。自分で身を守らないといけない時もあります。大賢者様も護衛に来てくれる事になっています」


 てか、今思えば、先生って大事な話する時って敬語使うんだ。一応厳重な守りを用意してるならまだいいかもしれない。ただ、大賢者って前魔法協会の大幹部と激戦の末に相打ちで撤退したって聞く。

 その相打ちした人物が攻めて来なければいいけど・・・。


 次の日、朝一。武装と荷物を装着した制服を着用した状態で待機した。私も今回は簡易版のを制服の上から着用していた。今回はあいつが用意してくれた新品の剣を2本用意、それ以外に黒剣以外に短剣を6本用意した。

 あとは針など多数ベルトに仕込んだ程度である。回復薬などは常時必要であるが、私の場合はそれは必要ではない。

 全員が集まった頃に先生が数台の荷台馬車が数台と護衛であろう馬車が数台を引き連れて来た。


「これより、研修を開始します。各自乗車」


 点呼をとった後、各自バラバラに馬車へと荷物を乗せたり入ったりしていく。軍人が使用してそうな馬車であり、一気に10人程が乗れる。ランダムに乗り込み、全員が乗り込んだのを確認した後、馬車は出発していった。

 場所は南東に位置する場所・・・、その近くには迷いの森がある。なら、やることは一つ、こっそり抜け出しながら森で剣の回収を行う。

 私は剣を外し、それを横においた後、まだ取れぬ眠気を取るように座ったまま目を閉じた。

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