第103話 決行Ⅲ

 こんな者達まで揃えているとは思わなかったが、今の彼らではやりそうな行いに思えた。ちらほら確認しているだけで20人前後に周りを包囲されていた。

 多分だが、色々と役職的な物があるのかもしれない。例えば、移動力重視の部隊とか、防御重視の者達とかだ。彼らの場合は移動力重視の奇襲専門と見るべきかもしれない。

 明らかに黒衣装、明らかに暗殺者って感じしかしない。すると、後ろから持っていた短剣らしき物で私へと振り下ろそうとした時だ。私は左手の短剣を逆手に瞬時に持ち替え、その飛んできた黒服の腹へと突き刺した。無論、変異で体を柔らかくしている為、通常じゃありえない程の角度で突き刺した。


「ガハ・・・・」


 口元を覆い隠していた黒布が赤くなり、そこから血がたれ始めた。


「あんたらの行動はお見通し、もう少しうまく考えるんだな」


 そのままの勢いで短剣を抜き、地面に先程刺した黒服が倒れ込んだ。少し後ずさりする音も聞こえたが、すぐに数人が襲ってくる。近距離と魔法による援護、私は先に短剣で襲ってきた者の二名を突き刺し、飛んできた魔法をそいつらでガードした。

 その後に他に襲って今にも振り回してきた者2人にそれぞれ投げ飛ばし、斬撃で仕留める。4名仕留め、残り6名が襲ってくる。

 更に斬撃で2名程斬りつけ、足を止めなかった残りの4名にはその場でフレアを地面へと放ち、それと同時に転移で数歩前へと移動した。すると、フレアは地面と接触し、爆発を起こしながら残り4名を巻き込む形で広がった。

 残り12名、後方に待機していた連中のみだ。


「思った以上にやり手のようだ。気をつけろ。彼女は通常の人と思うな」


 リーダー格であろう女性は指示を出し、残りの者達は警戒するかのように武器を取り出していた。

 どうやら、実力を大きく見間違えていたようだ。それで半数近く失い、それでもまだ抵抗を続けようとする。奥には行かせないつもり、その思いが伝わってくる。だからこそ、私は前進を続ける。


「止まるつもりはないようだ。殺れ」


 その合図と共に6人が一斉に動いた。

 流石に時間も限られているので、瞬時に殲滅した方が早い。そう判断したのち、私は走り出し、彼らを通るついでに彼らより先に斬りつけた。

 一瞬で6人とも倒れ、私はそのまま走り続ける。残りの者達が動こうとする前に体を斬りつけ、女性以外全員仕留めた。そして、すぐに女性も動くが、その前に真後ろへと回り込んだ。


「・・・は」


 持っていた短剣叩き落とし、腕を掴みながら、後ろから刺し込んだ。


「これが実力差だ」

「・・・が・・・」


 心臓部辺りに突き刺した短剣を抜き、腕を離すと、その場で崩れ倒れた。

 全滅、黒服の者達はこれで全員仕留めた。


「さあ、残党狩りと行こうか」


 私は奥へと進み、生き残っている魔法教会連中の元へと進み続けた。

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