第98話 ミーネアⅢ

 そのまま攻撃を続けて、攻撃する隙も与えずに続けた。攻撃されても、片方の短剣で受け流し、更には持ち替えて跳ね返した。

 跳ね返されたのと同時に後ろへと下がった瞬間に攻撃を仕掛け、それを繰り返した。


「攻撃の隙も―――」

「与える必要もないです。それだけを意識していますから」


 短剣で相手の動きを受け止め、そのまま膠着させる。力任せなら負ける事がないだろうけど、気が抜けない。

 短剣に軸を置き、そのまま宙に浮き、蹴りを入れて一回転しながら着地した。蹴り飛ばした先輩は後ろへと転がっていた。


「これでチェックメイトですかね」

「まだ・・・やれる・・・」


 転がった拍子に両方持っていた武器を手放していた。だが、近くにあった短剣を手に取り、それを私に向けて投げた。だが、それも短剣で弾き飛ばした。それと同時に立ち上がり、もう片方の剣の方を手に取っていた。

 女性として、誇らしいと思う。だけど、そろそろ限界に近いだろう。


「後輩に負けるなんて・・・先輩の恥・・・」

「もうそろそろ終わりにしませんか?既にボロボロでは?」

「まだ・・・やれる!!」


 そのままよたよたと走り出し、剣を大きく振り下ろしてきたが、それを短剣で受け流し、もう片方の短剣の後ろで首元を軽く殴った。

 その勢いで倒れ込み、気絶した。


「これで終わりですね」


 気絶した先輩を見ながら、私は武器をしまった。そのまま先輩を担ぎ、休憩室へと運んで、寝かした。

 その後に戻り、背伸びしながら周りを見渡した。

 周りでも疲れが出てきている者もいたり、まだ戦っている者もまだいた。戦闘経験を積もうと必死なのだろう。


「ダウン者増やしてどうするの」

「本気出した覚えはないんだけどね」

「三年全員気絶、まあ君ならやりかねないとは思ってたけど」

「なら、私が変わりに三年に成り代わってやれば問題なくないか?」

「それはそれで問題ありだけど」


 会話の途中、ミーネア先輩に変えたり、戻したりした。武器も休憩室ではなく、こちらに置いている。もし変異でやるなら、この武器を使って戦う事も出来る。

 先程の戦いで二人の先輩で戦い方を見て覚えている。完全ではなくとも真似ぐらいは出来るはずだ。まあ、それでも手加減する必要があるかもしれないが・・・。


「ともあれ、一旦休憩したほうがいいかもしれない」

「みんなヘトヘトだし、気絶者2名いるし、一旦休憩だな。午後も同じだっけ」

「確かね。自習時間のはずだよ」

「なら、十分に休憩を取り次第、色々とやるかな」


 私はそう言いながら、流れた汗を魔法で涼みながら、その場に座り込んだ。

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