第88話 謎の魔物Ⅱ

 肉体は頑丈、闇系統に近い魔法を行使する。ちょっとこれレベル高いな。てか、色々と首突っ込みすぎた為のバツなのか!?

 ともあれ、剣ではまともに刺さらない。何回も攻撃していてそれは確認済みだ。魔法の方がまだダメージを受けている感じがする。

 剣をそこら辺に差し込み、変異で片方の腕を変え、魔物の突進を受け止めるが、どれだけ強い力なのか後ろへと下げられる。片手だけなのもあり、それだけでは力不足だ。なので、更に片腕を同じく獣の腕に変えて、最大限の力で受け止める。それでやっと互角の力となった。

 イノシシやケンタウロスの突進ぐらいなら、片腕で受け止めて投げ飛ばす事も出来るが、こいつは出来ない程の突進力を見せた。


「本当になんなのこいつ」


 両手から魔力による衝撃を生み出し、それに怯んだ隙に爆破で吹き飛ばす。だが、どんな神経をしているのか、空中に飛びながら体を捻って、地面に綺麗に4足で着地した。


「今までの魔物とは訳が違う。他の魔物が近づかなかったのはそういう事か」


 あまりにも凶暴な性格だ。更にはオーラみたいな物も出すために嫌って近づかなかったのかもしれない。

 突進と地響き、謎の塊による攻撃しかしてこないが、その一発一発は強力である。あの飛ばし攻撃は多分、闇系統の魔法に見えたので、多分ダークフレイムなのかもしれない。

 闇系統の魔法をあまり扱った事がないのが仇となっている。ダークフレイムは闇系でフレイムの上位の魔法だ。扱っている人の中には木々さえ溶かしきる人もいる。

 


「なら、一直線に刃を貫通させた方が早いのかもしれないな」


 皮膚は頑丈で剣は通らないが、魔力を最大限に上げ、突く攻撃なら効くかもしれない。先程剣を投げ捨てていたので、ここはナイフを取り出し、魔力で最大限の強化を施した。

 こちらへと突進してくる魔物にこちらも刺す部分を固定した後に走り出す。あの魔物よりも素早く動き、互いに交差した。

 魔物の頭に一箇所から血が出始め、勢いよく噴射した。噴射しながら魔物は横へと倒れた。

 止まった場所から動かないのを確認した後、近くまで移動し、剣を抜いてそれで突いてみる。流石に一点集中での攻撃だ。一点の穴以外に傷がない。


「死亡確認、とりあえず素材は回収するか」


 取れる部分の素材だけを回収だ。毛皮や爪が主な回収になるだろうけど、他に素材になりそうな物は回収かな。

 ナイフで勢いよく刺し、毛皮や爪を剥いでいく。無論、血などもついてるので、水系魔法で綺麗に洗う。先程の水溜りの川はほぼ消滅していたのもあった。そもそもそもそも水が木々などで水が四方八方に小さくいくつにも流れていた。無論、水溜りのような所もほぼ殻に近い状態で蒸発していた。そこら辺は時間掛けて元に戻るであろう。

 とりあえず、取れる物は全て回収した。だが、死体置いていたら他の魔物とか冒険者が取っていきそうなので、この場で消滅させる。爆炎を使い、一気に灰へと変えれば完了だ。


「どうやら皮膚が相当頑丈だった訳か。触ってみても普通の毛皮なのに、鱗でもついてるかのように刃が通らないか・・・。これはいい素材だな」


 どうやって取ったか、こいつの皮膚も全てはこれで覆われているわけではない。隙間とかはそう頑丈じゃなかった。そこから一気に剥いだってわけだ。

 魔物の消滅も完了、素材回収も出来た。あとは戻るだけだ。

 私はその場から立ち去る。後ろの戦闘の跡の森は悲惨にも、燃えたり木々が薙ぎ倒されていたりと、ひどい有様だった。

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