第78話 買い物の付き合い

「それでどこ行きますか?」

「そうですね。では服屋はどうでしょうか。最近、流行り物をチェックしてなかったので」


 朝方10時頃、突如と部屋に凸られて着替えて出てきた所である。眠い状態か、まだぼんやりしている。


「それではファルト、ふくや行くよ」

「はいはい。荷物持ちですよねこれ」


 私は彼女らの後を追いかけた。まず一軒目に行ったのは大きな洋服屋さんだ。最新の服なども色々と揃えており、女性客が多く出入りしている。中へと入り、まずそこら辺の流行してそうな服を探し始めた。


「これとかどうかな」

「色とか鮮やかだし、結構色々な服に合いそうだね」


 女子による品定めが始まった。さて、私はどうするか。とりあえず、一部の部位をバレる事なく変異で女性へと変え、近くにいた店員に話しかけた。


「すみません、最近の流行りってなんですか?」

「初めてご利用される方ですか?」

「はい、こういう大きな所ってあまり利用した事がないので」

「ではご案内させて頂きますね」


 2人は気付いてない。身長はあまり変わりないが、平均女性より少し高めぐらいに見えるぐらいだ。

 その後、今流行りの服などを店員が色々と何着か紹介してくれた。それを片手に試着室で着替える。その後微妙に気付かれない程度に髪など色々と変異で体のラインを変えた。

 服に着替えて見てみると、どこかにいる美女性みたいな雰囲気を醸し出していた。まあ、女性の服だし、胸なんてまな板みたいな物だから必要ない。

 試着した後、着替え直し、必要な服を他にも何着か選んで購入した。その後、一旦外に出て、バレないように顔などを元に戻し、再度入る。無論、まだ選んでは試着して悩んでいた。


「あ、ファルト。これとこれどっちが似合う?」

「ん?どっちでも良い――」

「どっちはダメ。片方選んで」


 え・・・どっちでもいい気がするけど。どちらもセオリには似合う。まあ、悩んだ結果右に持つ黒の方を指で指した。


「・・・そっちかな」

「やっぱこっちか。ちょっと買ってくる」


 セオリは片方の服を片付けて、黒の方の服を持っていった。そして背後に何かが立つ気配がした。


「では次は私だ。これとこれどっち似合う?」


 なんの罰ゲームですかこれ。これいつまで続くんでしょうか。いや、もう変異で寮内に帰りたい・・・。こちらも適当に指差しした。


「・・・なら、こっちかな」

「なるほど、やはりこっちか。買ってくる」


 そう言いフェネスも片方を片付けて買いに行った。はぁ、これはこれで疲れる。てか、ここの店の紙袋持ってるのに何も行ってこないんだな。一応男性の服なども置いては置いてある。それを買ったと思われてるのかもしれない。

 それはそれで好都合なので、どうでもいいけど。

 二人が買い物している最中、私は外へと出る。多分あれだけだろうし、まだ昼回ってもない。そんなに一気に買い物はしないだろう。


「お待たせ」

「いい買い物したよほんと」


 二人とも買い物を済ませて、一緒に出てきた。私はそれを受け取り、次の店へと移動を開始した。

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