第74話 巫女Ⅳ

 相手が炎なら、炎の耐性を持てばいい。無限に使えると言っても疲労はある。だが、問題は相手がいつになったら炎が効いてないと思うかだ。

 私は現在、スライムにより炎耐性があり、炎は全く効かない。奴の炎は上級系かその上のランク程の威力ぐらいだ。通常の炎よりも威力が十分にある。

 だから、なるべく炎の攻撃は剣で捌く。さっきから遠距離しか攻撃してきてないけど、接近系の攻撃ってあるのかと疑問に思えてくる。


「さっきから遠距離系ばかり、接近したらどうだ」

「うるさいな・・・なら望み通り、その仮面を剥いでやるよ!!」


 突如と剣を取り出し、炎の剣となると思いきや、吸収しては真っ赤に光りだした。そのまま、私へと振り下ろす。当たる寸前に後ろへと下がったためにその剣は目の前に落ちた。

 煙とともにシューッと音が剣から聞こえてくる。

 どれだけの温度かは分からないが、触っただけでこの炎耐性を備わっていても、ダメージが入るだろうなこれ。次の振りは剣で受け止めたが、剣が変形及びに触れた部分が溶けた。


「もう使い物にならないか」


 高い買い物だ。まさか使い捨てで使うことになるなんて・・・。剣を投げ捨てて、腰に装着していた短剣を投げる。

 その剣を炎で弾いた瞬間に近づき、別の短剣で一瞬のうちにその高温の剣を斬った。その行動に油断したのか、後ろへとよろめいていた。切り落とした剣は光は煙を出しながら地面を転がっていた。


「マジかよ・・・くそ!!」


 そのまままだ残っていた剣の先を私へと振り下ろしてきたので、そのまま転移で真横に避けて、そのまま腹へとパンチした。その衝撃で剣を落としたので、そのまま加速で移動し、服を掴み地面へと叩きつけた。


「実力派口だけか・・・。それとも周りに強いやつがあまりいなかっただけか」

「・・・く・・・くそ」


 そのまま川の方へと投げ飛ばした。川を弾きながら、川の向こうの崖の壁へとぶつかった。地面へと落ちた後に身動きは取らなくなった。


「あ・・・殺し損ねた。まあいい。捕虜として扱うか」


 あんな程度では死なない。良くても大怪我して身動き取れない程度だ。少女は無事みたいだし、今は場を収められた。だが、こちらへと近づく気配がいくつかある。

 残りのメンバーだろうが、こちらまで約10分以内に来る感じだ。さっさと、こいつを拘束して、姫とこいつを連れてすぐに脱出する。

 すぐに状況を判断し、気絶している奴に魔力による拘束を行い、それを持ち上げて少女の所へと向かう。


「歩けるか?」

「あ・・・え・・・はい」

「なら、大丈夫だな。すぐにここを離れる。しっかり私に掴むんだ」

「はい」


 彼女の手を持ちながら、私は上空へと上がった。

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