第57話 帰還

「やはり巡回が多い」


 魔法都市に戻った後、周りで騎士がよく見かけた。警戒や巡回しているのは分かる。更には騎士の増員なのか、結構走り回っている。

 ここに来て既に半年が経とうとしているが、こんな騒動に巻き込まれるとは思いもなかった。まあ、戦争なら仕方ないとは思うが。


「買い物も済んだし、戻るか」


 買い物で魔法都市をただ歩いていた。道も大体は覚えたし、新しい道以外は迷うこともない。

 そういや、あの魔水晶はリネルドが武器に作るための素材として使えるらしく、国で一番信頼と腕を持つ人に渡して武器にしてくれるそうだ。報酬もそれなりに渡すみたいないなので、相当いい武器が作られそう。

 ともあれ、今は短剣に魔具を搭載し、今後の護身用装備を作る。それが今回の目的だ。


「一応あっちの警戒も強めたほうがいい。何か遭っては良くないからな」

「分かりました。では少数連れて見回りをしてきます」


 騎士達はそのような会話を続けながら、走ったり歩いたりしている。さっさと帰った方が身のためと思い、早歩きで寮へと帰っていった。

 自室に到着した後、素材を取り出す。イノシシの角24本、竜の鱗12本、ヒドラの鱗6個を用意した。今回の魔具制作に使うためである。アイテムは使用種類は限られるが使用するアイテムの一つに対しての上限は10までは使用可能だ。

 なので、イノシシの角4本、竜の鱗2個、ヒドラの鱗1個を使用して買ってきた短剣に魔具を付着する。効果は痺れ効果付着、切れ味上昇である。痺れは相手に傷つけるだけで一定時間体が痺れて動けなくなる。

 ヒドラの鱗とイノシシの角の効果で実際は火炎効果を痺れへと変更している。竜の鱗とイノシシの角で通常の切れ味よりも更に上乗せで上昇させている。そういう感じに組み合わせ次第では効果を自在に変えられる事が出来る。

 それを計6本制作した。今後用に作っておいたけど、多分近いうちに使うだろう。通常よりもかなり鋭くなっているし、見た目はただの市販の短剣だ。

 これを装備する服も用意する必要があるが、それはそれで防具屋に相談する必要があるかもしれない。


「今はそんなに準備は必要ないか」


 あと、一応女性用の服装なども用意しておかないと。これはこれで今後役に立つ。今は安全だろうと、今後に備えずにどうするか。

 短剣六本、全て魔具を付着したのち、それを棚の中へと収納した。

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