第80輪.干潮、浜辺


けん

けん

ぱ

けん

けん

けん

ぱ

けん

けん

ぱ


それ、楽しい？


俺は少年に尋ねた


楽しいよ。お兄さんもやる？


いや、俺はいい。


そっか。


けん

けん

ぱ


俺は少年のまだ高い声にあわせて踏みつけられる干からびたクラゲを見つめた


そして、クラゲの同胞が漂っているであろう海を眺めた


次に浜辺に視線を戻すと少年の姿はなかった


クラゲだけがそこにあった



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