第47輪.お久しぶりです、生傷さん。

ふるきず ひっかいたり

かさぶた はがしたり


ここ最近はそんな日々でした


そんな折


なまきず できました


じくじくと、痛みますね。

懐かしい痛みです。

血が、流れますね。

懐かしい色です。


また、あなたに会えるなんて

新しいあなたをお迎えできるなんて


これで暫く

痛みに飢えることはなく

悲しみに飢えることもなく


会いたかったわ、なんて

暗く昏く微笑んで────────────……




痛みがなければ

悲しみがなければ

生きてゆけない


そんなことはないかもしれないけれど

それは、別の世界のお話です




きっと離さないから

ずっと治らないで

これからは私と一緒にいてください



  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る