第131話
「そう落ち込むなってりおん……別に福引きの特賞でなくてもいいじゃないか……なんか、スーパー銭湯って所もあるんだろ……」
「そりゃ、まぁ……」
「じゃあ、今度みんなで行きましょうか……」
ひばりが提案し「うん」と応じるキャサリン。
りおんが、とある場所に視線を定めていると、目ざとくそれを感じたキャサリンが「わざとらしく」彼女をからかい始める……。
「りおん、あそこのこまっしゃくれは誘っても無駄だと思うぞ……堅物の御嬢様は、一般庶民との裸のおつき合いはしないとさ……」
「い、いやぁキャシー……そんな事はないと思うけど……」
キャサリンの「挑発」に戸惑い気味のりおん。
「そこっ、聞こえてますわよ……」
ドリルヘアを揺らめかせ、こちらの方に少し首を動かし、涼しい横目のリンスロットが挑発をいなす。
「おやおや、それは失礼しました……」
「いえいえ……わたくしも、一緒にそのスーパー銭湯に行く事自体、やぶさかではありませんのよ……あなたのそのぶにぶにした如何にもアメリカの田舎娘の体型を拝めると思うと、今から心が踊りますわ……」
冷静さを装いながら、言葉の端々に嫌みと怒りが滲むリンスロット。
「ったく、毎度毎度腹立つ言い回しだねぇ……あぁそうか、私の体型をぶにぶにと言いつつホントは羨ましいんだろ……」
「…………」
「んまぁ、そのささやかなぺったんぺったんなお上品なお胸は、私達一般庶民が拝むのはもったいのうございますから、無理してこなくてもいいんですのよ……オホホホホッ……」
「なっ……」
キャサリンの「過激」でおちょくった態度に、平静を装っていたリンスロットは席を立ち、キャサリンと対峙する。
「まぁ、あなたの空っぽな頭では、その程度の想像しかできないのですね……わたくしの本当の姿を見た事もないのに……おかわいそう……」
「ほぉう、言うじゃねぇか……だったらそのお美しい躰を見せてもらおうじゃねぇの……」
発育のいい胸部を強調し、リンスロットに迫り「脅す」キャサリン。
「あらあら、無駄に大きくなったたわわなお胸です事……さぞかし肩がこって大変でしょうね……」
「くっ、いちいち妙な言い回しで……ったくムカつく女だねぇ……」
「あらら、あなたが仕掛けてきたのですから、応じたまでですのよ……まぁ、その御自慢の胸も歳を取る度に重力に負けて惨めに垂れ下がるのでしょうねぇ……」
「くっ……んまぁ、せいぜいほざいてるがいいさ……洗濯板魔法少女さんっ……」
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