第69話 無能無敵
お帰りなさい♡
僕は今日も何事も無く無事に過ごせました。あなたはいかがでしたか?1日を振り返ると、ささやかな暮らしも幸せに感じるものですね。
有能有敵、無能無敵と言う言葉があります。
有能と言うのは僕の身近では兄を指します。テレビにも出た事のある兄は食品業界ではちょっと名の知れた人物です。同業者からの妬み、恨みを多くかっています。そして多くの敵と日々闘い、それを生きがいとしています。有能有敵です。
無能と言うのは僕の事です。精神障害に負け、日の出屋から逃げました。そして何のスキルも無く精神薬の強い副作用で車の運転も出来ません。まさに無能無敵です。こんなに弱い僕の事を敵視する人はいません。
僕は若い頃から自分は有能だと信じていました。対抗してくる敵をなぎ倒し、
日の出屋を大きくしたと言う自負がありました。
しかし、それは僕の幻想でした。
僕が日の出屋を退職した後も、兄は売上を伸ばし続けています。最近は海外にも手を伸ばし、中国、タイ、ベトナムなどに頻繁に赴き販路を拡大しようとしています。何も手を貸せない自分が情けないのです。
もう大舞台で活躍する事は無いのです。
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今日のタンポポの作業は平常作業でした。
午前中はずっと粉砕作業でした。混合作業で作った石鹸を粉砕機にいれ、粉石鹸にする製造の最終工程です。
何故か今日は時間の経つのが遅く感じました。
そしてお昼ご飯です。お弁当のメニューは、ニシンのかば焼きとイカフライでした。有難くいただきました。
午後は粉砕室にある、空のクレートを1階の混合室に降ろす作業でした。明日は混合作業があります。僕は朝一から1日通しで混合作業をします。稼げる時に稼いでおきたいと思います。
2時少し前に作業が終わりました。平常作業なので報酬は2,100円でした。
兄の事は考えず、足元を見て1歩づつ前に進んでいきたいです。
♦♦♦♦
最近ちょっと鬱状態が激しいのです。
原因は僕の部屋の2階に住む姉です。姉は日の出屋で働いています。頼みもしないのに日の出屋の出来事を、メールで送って来ます。兄は今日から5日間ベトナムに行くそうです。
そんな情報要らないのに。
僕の事はそっとしておいて欲しいのです。3年以上かけてやっともう1度、死なずにやり直そうと思い始めているのですから。
ギャンブルも風俗も止め、週に1度マンガネット館に行き、中トロを買い、安いお酒を飲み満足できる様になったのに。
全てぶち壊してくれます。
今はカクヨムに更新する事で心が救われているのです。あなたには感謝の心で
一杯です。あなたは黙って微笑んで僕のお話を聴いてくれます。
いつまでも仲良くして欲しいのです。
そろそろ時間ですね。
明日もあなたが逢いに来てくれますように……♡
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