第25話

少し経って、澤は泣き止んで、ゆっくり顔をあげた。




「ごめん、俺明日学校休んでいい?ちょっと立ち直れないわ。」


澤は私たちにそう伝えると、軽く手を振って背中を向ける。



「・・・・あさちゃん、告白嬉しかったよ。また来週な!志乃!あさちゃん!」



そう言って澤はその場を後にした。



わたしも暫く立ち直れなかったけど、元気そうな澤を見て落ち着いた。



「・・・・・正直、超吃驚してるよ、俺。何があるかわかんないとは言ったけど、サナちゃんと澤別れるとか思わなかったし。そんであさちゃん泣きすぎな。嬉しかったの?」



「は?違うわ。好きな人が悲しんだりしたら悲しいよ。」



「だよなー、俺も悲しいもん」



と、志乃はヘラヘラ笑ってそう言う。どこが!みたいな表情しながら睨むとまた私を見て微笑む。



「でもよかったんじゃん?あさちゃんにもチャンス到来じゃーん。あとは時間次第だね。」


「どうかな。私振られちゃってるし。気まづいよ」





私と志乃は歩きながらそこを後にした



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