第14話



試合が終わり、接戦だったけどなんとか20-18で私たちのクラスが勝った。

優勝はまだだけど、凄く体力を使った


澤や志乃、彩葉まで女の子たちから色々貰っていた

わたしはグダっとしていたので声をかけられなかった

それ以前に、試合終了間際に足を少し捻った

でも慣れっこだったからなんとか終わらせたけど今になってジンジンしてきて耐えられなかった


見られたら心配するから3人に気づかれないように救護の場所に行った


「先輩、大丈夫すか?」


足を少し引きずりながら向かっていると後から聞き覚えのある声が聞こえた


振り向くとさっきの試合相手の1年生がいた。


「足、捻ったんですか?」


「あー、お疲れ様。うん、慣れっこだから大丈夫だと思ったんだけど思ったより痛くてさ」


「なるほど……。あ、どうぞ」


私がそういうと1年生はしゃがんで肩にわたしの腕をおいてくれた


「あ、ごめん、ありがとう」


そうして救護のところまで歩いて着くとすぐ椅子を用意してくれた



それからはいろいろ私にしてくれていた



「名前、何ていうですか?俺は梶倉光言います」


「木田あさ!光くんね、ごめんね、ありがとうね。」


「……あさ先輩!いいえ。もうすこし安静にしてたほうがいいですよ。俺、次別の球技あるんで行きますね。」


光くんは私にやるだけやって紳士のようだった

心配もしてくれていて、凄く嬉しかった


「ありがとね、光くん!頑張れ」


私はお辞儀をしてお礼を言うと腰を引いてなんだか照れていたけどすぐ私に挨拶をして駆け足をしてその場所から離れた


光くん……。かっこよかったな。

志乃や澤もあんな感じだったらないいのになぁと消えてく背中を見てそう思った






しばらく経ったあと、いつのまにか彩葉たちは体育館から居なくなっていた


スマホを取り出して連絡を取ろうとした時



彩葉から着信が入った

私のこと探してるのかな?と思った




「……はーい、もしもし」


「……っあ、あさ!?……」


電話に出ると息を切らしながら焦っている彩葉が突然出た。私は何事かと思って、強く携帯を耳に当て理由を聞く


「っ……は、ぁ志乃が……っ」


今にも泣きそうな声を出す彩葉。

志乃が?


「志乃が、……さっき倒れて……っ」


そうして突然電話が切れた。

志乃が倒れた??どういうこと?


ふと、志乃の浮かない顔を思い出した

今日朝浮かない顔してたのって具合悪かったから?


私は捻った足を無理やり動かして無理やりその場を駆け出した


痛かったけど、それどころじゃなかった





途中で光くんの声が聞こえたけど、無視して体育館をあとにした。






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