第7話




「「「「キャー!!!!!!!!」」」」



そうだと思いました。

昼休憩。


志乃や澤が体育館にきて、すぐ女の子たちが集まって目をハートにさせている。


ただのパスだけで、黄色い歓声が聞こえている。


「あの、黒髪の子誰!?めっちゃイケメンなんですけど!!!!」


「あれ転入生だよ!!でもやっぱり、私は志乃様〜♡」


「あの子、鳴瀬くんって言うんだって!鳴瀬くうーん♡」




私と彩葉端に寄って見ているんだけど、

女の子達の会話しか耳に入ってこない。

想像通りだった。


澤もこの女の子たちに驚いてる様子だったが、気にせずバスケをしている。

思ったけど、澤、かっこいい。



志乃は相変わらず凄いんだけど、澤は身長が高いから上手にバスケを続けている。


イケメンすぎる。

黄色い歓声あるの、なんとなくわかる気がする。



「おい!おい!あさ!目がハートになってるぞ。」


隣にいた彩葉が、私の肩を揺らして言った。


うん、目がハートになっていたと思う。



「……あさちゃんたちもやるー?!」



ポーっと見ていたら、澤がバスケのボールをパスしながら聞いてきた


私たちがずっと見ていたから気になって聞いてきたのだろうか。

私と彩葉が頷くと、すぐに志乃が私にパスをしてきた。


「あさちゃん、行け!」




誰にもパスを渡さず、すんなりとゴールを入れた

周りからは歓声が聞こえてきた。

私に続いて彩葉もスリーポイント入れるから、またもや歓声が聞こえていた



実は私たち、小、中とバスケ部だった。

でも去年は男子しかバスケ出れないみたいだったから出れなかった。

だから今こうしてやれて、めちゃめちゃ楽しい!



「あさちゃん、藤ちゃん、すげー!!俺感動。」


澤がキラキラした笑顔で私たち2人を褒め称える。

それが嬉しくって、私もキラキラな笑顔で、"ありがとう!!"とお礼を言った。


「おう!」


優しく笑って返事をした。







それからも、黄色い歓声はずっと鳴り響いていて、


もう30分以上もバスケをしていた。

周りの女の子達も徐々に減り、

すぐ、予鈴がなった。









「あ〜!!!!!疲れた!」


わたし、彩葉、志乃、澤、クラスメイトの男、4人で体育館に寝転ぶ。

みんな、汗ダラダラで冷たい体育館の床が心地良かった


タオルや飲み物飲んだりして、休憩する


「久しぶりに身体動かした〜」


私が言うと、澤が起き上がって突然褒める


「藤ちゃん、あさちゃん、まじで凄かった!女の子であそこまで出来るとは…!今まで一番驚いたよ!」


「澤〜!ありがとう!なんか、優勝できそうな気がしてきたね。」


「澤が居るとなんか、そんな感じするよな!」


「しかも、澤凄すぎ!女の子たちの歓声はすげーし、バスケうめーし!もう惚れ惚れしちゃうよったら!」


みんな澤を褒め私たちは盛大に頷く

だって、ほんとに、凄かった

ま、澤、女の子たちからは受け取らなかったけど。


「球技大会まで、1週間か〜!頑張ろうなー!」


澤がそう言うと、みんなで大声をだして、"オー!!!!!"と叫んだ。


団結してるなぁ、と感じた。










  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る