第6話
澤がこのクラスにきて、数日が過ぎた
もうちゃんとこのクラスに馴染んでいて
心底嬉しい気持ちだった。
志乃も仲良くしてくれていて、見ていて心地が良い
そして、もうすぐ球技大会が始まる。
他のところでは1個しかないところが多いみたいだが、私の学校では、球技大会と体育祭は全くの別物。
ちなみに、去年、志乃と彩葉と同じクラスで
男子バスケ、優勝した。志乃は元からスポーツ自体が得意で志乃がいたから優勝したと言っていいほどだ。
今年は、バスケとドッジボールがあるみたい
去年より減ったが、楽しそうだ
ちなみに、澤は何に出るんだろう
委員長が黒板の前に出て、やりたい種目の話をしている
「わたしと、あさはドッジボールでいいよね?」
「いいよ!」
去年わたしたちは、ドッジボールにでて
おしくも準優勝だったのを覚えている。
今年こそは優勝したい気持ちが強かった。
「じゃあ俺ドッジボールね。澤もな!」
遠くから志乃の声が聞こえてきた
澤は"全然いいよー!"と言っていて、同じグループなんだと実感した
結局、志乃と澤はどっちも出るみたいで
周りの女の子たちはキャーキャー言っている
というのも、球技大会が近くなると男子達は校庭や体育館で練習するようになる
まあ、志乃はイケメンだから女の子たちが来ないわけないと。
周りに集まって、飲み物やレモンやお弁当まで持ってくる女の子たちもいる
志乃は優しいから全部受け取るみたいだけど。
今年は澤もいるから、校庭とか体育館凄いだろうなっていうのが分かった
「私も、澤に持ってこようかな…」
彩葉がもじもじしながら言った
「辞めときな。ファンの子達で充分だよ」
「それな」
彩葉は呆れながら返事をした。
少なくとも、彩葉と私はイケメンたちの近くにいる訳だから、何かあげなくとも、大丈夫なはずだ
でも、澤と志乃が練習し始めて女の子たちにキャーキャー言われるのは、澤にとっては嬉しいものなのか、それとも彼女がいるから辞めてほしいものなのか。
彼女は大丈夫なのかな、と心配になった。
私たちは志乃たちの周りに行った。
「澤ってスポーツ得意なのー?」
「あ、俺得意得意!小、中からずっとサッカー部!あ、これドッジボールか。」
自分で言って自分で突っ込んでる。
「志乃はね、何もしてないのにスポーツ自体得意なんだよ、やばいよね。」
「そうなの!?かっこいいから、サッカー部かと思ったよ。」
「それ、自分褒めてる?」
志乃がギロっと澤を睨んだ。澤はへへッと笑って謝っていた。
「さっそく今日の昼休憩から体育館行こうぜ〜」
志乃が大声で言うから、うちのクラスの女子達がキャッキャッ騒いでいる。
まあそうなるだろうなって思ったけど。
たぶん、志乃はわざとだと思う。
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