第2話




高校2年生、春。



私のクラスに転入生がやってきた







「鳴瀬澤です、よろしくお願いします」




黒髪、180cm、くりっとした大きな瞳


笑顔が可愛くて


席を間違えた





最初から、鳴瀬くんは好印象だった。


周りの女の子達も、イケメンイケメンって騒いでいる。


ちなみに、私の友達も



「あさ〜、あの転入生かっこいいね」



「うん、でもやっぱ一番は、志乃でしょ」



転入生の紹介が終わり、教室でガヤガヤしているとき前の席の友達、藤彩葉がそう言った

高一の時からずっと同じクラスでクールビューティーな女の子。


ちなみに、志乃というのは

私のクラスの一番のイケメン、山口志乃。そして志乃は中学生の時からの友達で、仲がいい男友達だ。

昔からずっとイケメンで高校行ってもモテるんだろうなって思ってたけど、思ってた通り女の子たちからはチヤホヤされている。

ちなみに、私は志乃に告白されたことはあるけど、志乃は断ることが分かってたらしく、私は断った。けど、それからもずっと友達として接してくれていた


志乃よりもイケメンは現れないって思ってたんだけど、ついにきた、

志乃越えといっても過言じゃないほどの

イケメン転入生。

志乃はどっちかっていうと元気イケメンで転入生は、アホなイケメンと言った方が良いのだろうか

志乃と転入生には早く仲良くなってほしいなとふと思った。









HRが終わって私と彩葉は次の準備の用意をする。

ちなみに転入生の鳴瀬くんは、志乃の隣の席でもう、仲良くしていた

私達も準備しながらそこに寄ってみる



「俺、山口志乃!よろしくな」


「あ、じゃあ、志乃で!俺のことは澤でよろしく」


鳴瀬くんも馴染んできてるみたい。

近くに寄ってみると私たちに気づいたのか

志乃が私の方を見て口を開いた


「あ、俺の彼女、あさちゃん。」


志乃が私を見つめてそう言う


「……は?私あんたの彼女じゃないから。イケメンの彼女とかこっちから願い下げだわ」


「何気褒めるのかよ、可愛なあ、あさちゃん」


「あさちゃんあさちゃんうるさい!もう止めてよ彩葉〜〜」


隣にいた彩葉に助けを求めようと名前を呼ぶも彩葉は、鳴瀬くんと話していた


「鳴瀬くんよりも、澤呼びのが嬉しいかも。藤ちゃん呼びにするわ〜」


「わかった!よろしく〜澤!」


「おう!藤ちゃん」


彩葉と鳴瀬くんの声が聞こえ私は、

志乃との会話を辞め私も声をかけようとする。

でも鳴瀬くんの周りにいた友達の声で私の声はかき消された

また今度にするか、と残念がっていたけど…



「澤〜こいつが呼んでる」


志乃が私のセーターを引っ張って引き寄せた

鳴瀬くんは「ん?」と言って私の顔を見る。

志乃が呼んでくれていた


「さんきゅー!志乃」


私は志乃にお礼を言うと、「トイレ行こー」と1人で呟いて教室をあとにする。


「え、と、私、木田あさ!一応志乃の友達だったから仲良くしたいなって思って」


「あさ!めっちゃ響きいい名前だな!俺のことは澤でよろしく!」


澤はニッと笑ってそう言った


笑顔が可愛くて


誰にでも愛想良くて


誰にでも優しかった




これが、鳴瀬澤、






澤との出会いだった

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