〉なにをしてくれるかより、なにをしないでくれるかなんだ。
あぁ、本当にそうだなぁと……。
私達はつい、何かしなくてはと思ってしまう。でもそれは、相手を置き去りにした免罪符なのかもしれません。これだけしてあげたんだって、悪意の無い善意の方が、相手を深く傷つけてしまうこともある……。
ヨッピーのこと、酷いけど、他人事じゃないなと……。
何もしない、見ぬフリ聞かぬフリではなくて。
その眼差しに、言葉にならない言葉の中に、寄せられた想いがある。
そんなことを感じました。
作者からの返信
コメントいただきありがとうございます。
ヨッピーも100%悪いわけではなくて、悩みを抱えた生徒の情報を教師間で共有するのは教師としては正しい姿勢だったと思います。ただセクシュアルマイノリティに関してはこういう学校の体質とそもそも相性が悪いんですよね。
一番いいのは気軽に相談できて情報を絶対漏らさないスクールカウンセラーさんがいることかなと思いますが、そこまでできる学校はなかなか少ないでしょうね。
この作品の嵐の中心、たくさんの嵐の中でも真ん中にある坂田くんと那智さんのことを、なんとなく知ることができた気がします。那智さんは賢くて確かな言葉を持った人ですね。それでも言葉によって傷つけられた人。
なんとなく那智さんの明るい顔が見えてきた気がしました。
作者からの返信
コメントありがとうございます。
作者としても「那智さんって全然自分のこと話さないな」と思いながら気長に待っていたのですが、言葉に傷つけられたからこそ、彼の中で本音を語ることへのハードルが爆上がりしていたんだと思います。
初めからこんなに言語スキルが高かったわけではなく、心の中でひとり自問自答をくりかえした結果、言葉の精度がどんどん上がっていったんでしょうね。
10代の尊大で繊細な自意識も相まって心を閉ざしがちでしたが、坂田くん含む周りの影響で少しずつレリゴーできるようになってきました。嵐の中で雪だるま作ります。