「第一次ワンリー攻勢」編

序章「果てしない攻防戦」

 もう、どのくらい戦い続けているだろう。


 昨日も、アトラスの足裏にこびり付いた戦友の亡骸を見た。潰れた戦車の中から呻き声が聞こえた。……この戦いに、何の意味があるというのか。


 時折こちらの勢いが敵に勝り、この戦争を越えた先に待つものが、垣間見えることもある。だが、多くの者はその真実に辿りつくことはない。


 戦いに疲れた老兵、無邪気な新兵、そして俺。戦場で戦っているのは、一人ひとりの『人間』だ。その一人ひとりに物語があり、決して語り継がれることなく物語が終わる。

 俺達がどう生き、戦い、そして死んでいったか……。


 それでも、戦い続けなければならないのだろう。その先に待つ真実を目指して。



 ――とある兵士の手記より。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます