サラリーマンの異世界転生！～チート青年異世界を駆ける～

第15話 反撃-Strike back-

｢『本当の戦いはこれからだぜッ！！｣』

　俺と戦士は、その口上を述べた後、空に跳ぶ。

　空中で何度もきりもみ回転をし、そしてその勢いのままキックを浴びせる。

｢どらッ！｣

　クトゥルフの腹に、キックが極まる。

｢しゃっ！｣

　ソバットが極まる。

　さらに楔形の光線を撃ち、クトゥルフの身体を千切る！！

《顕現セヨ 我ガ眷属》

　……クトゥルフは、千切れた肉体を分裂させ、別の生命を造り上げた。

《ロイガー》

　ロイガーである。クトゥルフの眷属とされるコイツは、一体だけだ。

　ロイガーに気を取られていたらクトゥルフに攻撃を受け、クトゥルフをぶん殴ったらロイガーの攻撃を喰らう。

｢いってぇなァこの糞ガキッッ！｣

『おいキレるな！』

　くそっ、誰か応援に入ってくれ……ッッ！

━━━━━ふと見れば、ロイガーが吹き飛んでいた。

｢ジャァッ！！｣

　第六話以来、出番の無かった星の戦士が現れた。

｢メタい発言禁止ィ！｣

　まー仕方ないわな！

｢サンキュ、助かった！｣

｢いいってこったよ！貸しはいらん！｣

｢ロイガーは頼むぜ星の戦士！｣

｢……僕はギルってんだ、頼むぜ！｣

｢あいよギル！クトゥルフは任せな！｣

　ギルはロイガーにミドルキックを浴びせた。ロイガーの肝臓に上手に入ったそのミドルキックは、さらに勢いを付けて後ろ回し蹴りを放つ補助へと変化する！

『グァッ！』

｢ジャァッ！！｣

　ドロップキックがロイガーを追い詰める。

　一方俺はクトゥルフの右腕を奪った事により、勢い付いていた。

｢ダァッ！｣

　光で作ったボールは硬式だ。硬式ボールをフォークボールの形で投げ、クトゥルフの左腕の骨をへし折る。

　更に光でラケットを作り、また光で作った硬式ボールをテニスのサーブのように打つ。

｢カリッジサーブ！！｣

『おいネーミングセンス安直すぎだろ、てか何で俺の名前知ってんだ！？』

｢直感！｣

『ファッ！？』

　サーブはクトゥルフの額に当たり、ひしゃげさせた。

　さらにハイキックを放つ。そして俺はその勢いで横蹴りを放った！！そして駄目押しの膝蹴り三発、さらに駄目押しだ上段膝ァ！！！

　顎に当て、脳震盪を起こさせる。どうやらクトゥルフも脳震盪は起こすらしい。

｢ダリャァッ！！｣

　ロイガーが吹き飛んできた。クトゥルフと背中合わせの形になる。

｢喰らえ『光輪捕縛（キャッチリング）』！！｣

　クトゥルフ共々捕縛。

｢ギル！合わせろ！｣

『やれるかギル！』

｢あいよ、カリッジ！｣

　両腕に力を溜めるギル、右の手に光を溜める俺。

｢ソウルスマッシャー！！｣

『｢ソウルゼント・シュート！！』｣

　紅い光線がロイガーを撃ち抜き、青白い光線がクトゥルフを穿つ。

『｢｢これで！終わりだァーッッ！｣｣』

　俺達の光線が奴らを浄化していく。

　瞬間、ロイガーとクトゥルフは爆発四散する。

　ここに、世界の平和は護られたのである。

『ジュワッ！』

｢セィア！｣

　二人の戦士は、空へと消えた。

◇◆◇

｢……レイ、お前だったのか｣

｢いや第十話で気付くだろ普通！？｣

　カリッジはいつの間にか俺から分離していた。てか、俺の近くにいた。

｢ねーねーフェーくーん！｣

　幼女（ロリ）の姿である。断じてロリコンではない。

｢『 そ ー ゆ ー の は ハ ー メ ル ン で 多（・） 分（・） 『 ヤ る 』 か ら 安 心 し て ♡ 』｣

　キモいぞ作者。

｢『ま、頑張ってちょーよ』｣

　あ、消えた。てか地味に凹んでるなあの顔。

｢……僕は、星の戦士だ。それでも君は友達で居てくれるのか？｣

｢にゃはは、作者が厄ネタ好きだ、そんぐらい認めとかねーとな｣

｢？｣

｢これからも友達でいようぜ？｣

｢……うんっ！｣

　あぁ、平和だ。